県央大和ケータリング協会の会長を務める 橘田 武さん 西鶴間在住 59歳
縁をつなぎ、次代の礎に
○…「地元に仲間もいるし、イベントなどの集客の賑やかしになれば」。協会の発足はそんな想いからだった。しかし、コロナ禍の今、外出、外食の自粛が求められ、密を避けられる事などからテイクアウトやキッチンカーが注目されていただけに、協会の発足は、期せずして時機を得た活動となった。
○…生まれは市内深見台。市内から出たことのない少年の夢は「お店をやりたい」。20歳で飲食店をオープンさせ、夢を叶えた。時はバブル前夜。30歳でもう一店オープンさせ、さらにコーヒー店へと続いていく。
○…コーヒー好きの妻の影響もあり、現在下鶴間にある『エキスパート珈琲』で豆を買っていたのが縁で、コーヒーに興味を持った。「やってみたいな」「教えてあげるよ」。店の人と話が盛り上がり、当時はまだ珍しかった自家焙煎のコーヒー専門店をオープンさせた。客のニーズに合わせ、「豆の特徴をいかに引き出すか。そこを考えるのが楽しい」とほほ笑む。地元だからこその人のつながりが、「居心地の良さ」となり、商売を始めて40年。来年還暦を迎える。「本当に皆良くしてくれたので、お客に甘えたところがあったかも。欲を持てばもっと成功したかもしれないけれど、ほかの土地なら成功しなかったと思う」と謙虚に振り返る。この謙虚さが長続きの秘訣といえそうだ。
○…「コーヒー店の宣伝になれば」と始めたキッチンカー。これも人の縁で、市内だけでなく各地のイベントに呼ばれるようになった。これらの経験をもとに、今後は「協会の名前を使って皆に仕事がくれば」と広報活動にも力を入れていく考え。協会の活動は「基礎だけ作って若い人に任せていきたい」と優しい”親父”の顔になった。
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