本紙では2022年の幕開けに当たり、大木哲大和市長にインタビュー。2021年を振り返るとともに、新年の抱負を語ってもらった。
コロナ独自支援裾野広く対策
--あけましておめでとうございます。2021年は年明け早々に緊急事態宣言が発令されるなど過去に例のない年明けとなりましたが、振り返りどんな1年でしたか。
「感染の第3波と言われる中で2021年がスタートし、前年に引き続き新型コロナウイルス一色の1年となりました。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されたという華々しい話題がある一方、過去最大の陽性者数を出した感染の第5波の記憶も、新しいところとなります」
--新型コロナ対策は「健康都市」を標榜する大和市の真価を発揮するチャンスでもありました。独自支援を含む経済対策、在宅救急隊の設置、「大和モデル」として注目を集めたワクチン接種など様々な施策を打ちましたが、現状を鑑み、機能した点、しなかった点、今後に向けた課題などあれば教えてください。
「一昨年に引き続き昨年も、飲食店をはじめとする市内事業者の皆様は、大変厳しい状況が続いていました。そこで本市では、国や神奈川県の支援策の対象とならない市内事業者に対して、市独自の中小企業臨時給付金の支給を行いました。またコロナ禍における新しい生活様式に対応したビジネスモデルの導入もサポートしています。出前用などのメニュー作成やポスティングに係る費用を支援するため、市独自のデリバリー店支援金の支給もスタートさせました。いずれも多くのお問い合わせをいただいているところとなります。
ワクチン接種にかかる大和モデルについては、個別接種と集団接種、別動隊の3体制で編成された、大和市独自の接種体制をとりました。中でも別動隊は、ワクチン接種が始まった当初、高齢者の方が多くお住いの大規模な団地で接種を行い、その後は「妊婦とそのご家族」や「外国籍市民の方」など、そのときどきに応じて柔軟に接種対象や会場を変更してきました。これにより、多くの市民の皆様のワクチン接種に、寄与できたと考えています。
そして、感染の第5波が我が国を襲っていた8月において、いち早く組織したのが在宅救急隊です。在宅で療養されている方の救急搬送先が見つからないといった問題が、首都圏を中心に報道されるようになっていたため、搬送先が決まらないあいだ傷病者を在宅でケアする部隊を編成しました。機能しなかった施策についてのご質問がありましたが、幸いなことに、本市においては搬送先が長時間見つからないという事態が起きなかったため、在宅救急隊は出動しませんでしたから、良い意味で機能せずにすみました」
--昨年も「健康都市やまと」を世界に発信する機会がありました。今後の方向性など決まっているものがあれば教えてください。
健康都市、世界で評価
「昨年11月に第9回健康都市連合国際大会が開催され、大和市の健康都市の取り組みが評価を得て、優秀インフラストラクチャー賞を受賞しました。3大会4度目の受賞となります。大和市ではこれまで一貫して健康を市政運営の中心に据えてきましたが、今後も引き続き、すべての人の願いである健康を軸に、市政を運営してまいります」
子育てしやすさ施策でアピール
--スケートボードが楽しめる大和市スカイ広場やこどもの城など、子育て世代の利用しやすい施設がオープンしました。待機児童も6年連続でゼロを継続。今年はやまと公園の再開園も予定されており、今後も子育て世代が住みやすいまちづくりとしての施策は予定されていますか。
「大和市が健康都市を目指すうえで大きなシンボルの一つが、子育て施策への取り組みです。これからも、一人でも多くの方が『大和市は子育てしやすいまち』だと思っていただけるよう、新たな施策を実施してまいります」
--東京五輪で大和に縁のある本多灯選手の銀メダルや大和南高校女子バレー部の4年ぶり春高バレー出場など明るい話題もありました。彼らの活躍をどのように受け止めていますか。
「出場した選手のお一人お一人が、大会を楽しんでいただくことが、まずは何より大切だと考えています。その中において、本市にゆかりのある選手の皆さんが活躍されたことは、コロナ禍で大変な思いをされている市民の皆さんに、希望や活力を届けてくれたのではないでしょうか」
--最後に2022年を迎え、大和市民に向けたメッセージをお願いします。
「昨年は、大和市の健康都市への取り組みが国際大会で改めて評価いただきましたが、今後も「人」、「まち」、「社会」という3つの領域から健康づくりを進めるという考えに立ち、健康都市を目指してまいります」
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