「入学金や授業料の学費補助金制度の認知がここ数年でかなり浸透しており、私学受験への垣根はより低くなっています」。県内各地で私学と連携した進学フェアや相談会などを主催している神奈川県私塾協同組合=事務局・茅ヶ崎市=の田中保行理事長は現在の高校受験の傾向を語る。
個人塾も今や独自のネットワークで大手に対抗する受験対策を展開。同組合では公立と私立にまたがる各校の現状を相互共有することで、幅広い情報を受験生やその保護者らにフィードバックしている。
公立高校は2〜3年で校長が代わり、方針が大きく変わることも多い。その一方で「私学はトップや教師が長期間在籍することが多く、校風などが確立されています。また独自の教育方針が打ち出せるのも私学の特徴で、外部アプリといった新教材の活用や予備校的な学習指導の機会を提供することで進学実績を向上させている学校も昨今増えています」と田中理事長。
講師と生徒の丁寧なコミュニケーションによる指導で特色を打ち出す個人塾、進学に加えスポーツや芸術など独自の強みを持つ私学。「どちらも競争力や情報力が重要。生徒自身が合うと実感できれば、その子は伸びていきますよ」と話す。
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