神奈川探龍倶楽部の代表として「宮彫り」の普及活動を続ける 上田 康史さん 市内鶴間在住 70歳
古稀にしてなお、凝り性で天邪鬼
○…寺社仏閣の本堂や梁などに装飾された彫り物を『MIYABORI(宮彫り)』と名付け、外国人をターゲットに新しい観光資源として発信しようとしている。中でも「資料も少なく、専門家もいない。面白い素材」と目を付けたのが龍の彫り物。約3年かけ、県内3千の寺社のうち2千を回り、エリア毎にホームページで紹介。その動きに県や各市の観光協会が興味を示すなど、動きが波及し始めている。
○…東京都の生まれ。サラリーマン生活を経て、35歳で広告代理店として独立。国内外の大手メーカーなどのセールスプロモーションを手掛けたが、年間売上げの大半を占めていた大手取引先の不祥事で業績が傾き、60歳を機に廃業した。会社を辞め、それまで若いスタッフに任せていたパソコンをマスターするため、思い切って教室に。卒業制作で作ったのが鎌倉トイレマップだった。鎌倉散策の際、公衆トイレが見つからず苦労した経験から鎌倉市内を周り、一覧に。新聞にも取り上げられるなど大反響となった。
○…パソコンやトイレマップ、宮彫りなど実に凝り性。ただし「へそ曲がりだから」と話すように天邪鬼な一面も。趣味の登山も「日本100名山踏破を目標に登る人が多いから自分は100高山」。35歳で始めたテニスは、学生時代から続ける親友に当初はコートを振り回され「遊ばれていた」ところ一念発起。半年間毎日練習し、40歳過ぎには同年代の地域チャンピオンに上り詰めた。
○…『宮彫り』を含む伝統建築を受け継ぐための技術は、今年度ユネスコ世界無形文化遺産に申請される。「見方を変えれば観光資源はいくらでもある。鎌倉に来る観光客を大和へ」の思いを胸に、9月には『MIYABORI』の映像上映をシリウスで行う。
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