小田原の江之浦漁港で10月21日、13人の障害者がダイビングを楽しんだ。参加した障害者は、市内上和田在住で元東海大学体育学部講師の近藤勝三郎さん(73=関連に人物風土記)が立ち上げた「東海ドリーマースクーバダイビングクラブ」の会員だ。
東海大学を卒業後、ダイビングを始めた近藤さんは、多い時には1年で120本も潜る程、海中の世界に魅せられた。
母校に勤務していた時、生まれつきの骨形成不全症で車いす生活を余儀なくされていた後輩に、「やってみない?」と誘ったのが障害者にダイビングを教えるきっかけとなった。28年前のことだ。
身体が思い通りに動かせない障害者にとって水の中に入る恐怖は計り知れない。一人では風呂にすら入ることもできなかった男性に、近藤さんは酸素タンクを背負わせ、プールの中を転がすなど、1年かけて指導、見事海へと誘(いざな)った。以来、月1回大学のプールでの練習と年に1、2回の江之浦でのダイビングを実施。「東海ドリーマー〜」、バリアフリーダイビング推進委員会などを結成し、同大の卒業生などがボランティアスタッフとして登録している。
近藤さんは障害者一人ひとりの症状を細かく観察。潜る時に使うウエイトのつけ方や位置まで細心の注意を払う。また海の魅力を説き、透明度の高い南の島でのダイビングを目標に掲げる。時には憎まれ口を叩くこともあるが、密なコミュニケーションで「厳しいことを言っても大丈夫なつながり」を作っている。
なおバリアフリーダイビングに関する問合せは東海ドリーマー・牧野裕二さん【電話】042・758・1953。
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