被災地の子どもたちに絵本を作った「チームけんしょう」の代表 見上 健一さん 海老名市国分北 36歳
仲間は一生の宝物
○…震災が起きたその日、街は騒然とする中で男達はテレビを前に話し合った。今すぐそばに行って、人として傷ついた人たちに声をかけたい、職人として壊れた町を直したい――。ふと思ったのは日ごろ仕事場で興味津々に作業を見る子どもたちの顔だった。「夢や期待を湧かせたい」。建設機械がどんな役割で、どんな活躍をするか、絵本に託すことを決めた。
○…人を惹きつけてやまない「熱さ」は子どもの頃から。小学生時代は運営委員会議長、高校生ではジュニアリーダーの会長を務め、土木業界に飛び込んだ若手時代には、理に反することがあれば仲間を巻き込んで上司に噛みつくこともあった。心意気に魅了された仲間の松元さんと、紆余曲折を経て会社を設立。「見上の『見』と松元の『松』でケンショウ。実はそんな意味が隠れてるんだよ」。今では相棒と4人の仲間が共に汗を流し、背中を押してくれる。3月末にボランティアで被災地を訪れた時、惨状に全員何も言葉が出ない中で、若い従業員が「連れてきてくれてありがとうございました」と言ってきた。「やっぱり来て良かったんだって思えたよ」
○…事務所の外壁には大きな絵が描かれている。「あれは実はビジネス」。中学時代の恩師を通じて美術部員に発注したものだ。ただ描くのでなく、デザイン提案、見積もり提出、納期に合わせた作業など、一連の流れを経て完成した。オーダーは「仲間と協力」。今でも自分を支えてくれる地元の古くからの仲間を、後輩たちも大切にしてほしくて。「ここなら電車からも見えて、思い出せるし」。線路沿いの事務所前を、小田急線が横切った。
○…絵本の中で思い入れのあるワンシーンは「困ったときはお互い様、どこにいても駆けつけるよ。まかせて」と救世主が現れる。誰かのために生きるスタンス。生まれる笑顔と元気は一生の宝。また誰かを惹きつけ、巻き込んでいく。
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