オペラ歌手・崔宗宝(さいそうほう)さんが基金設立 被災地の「音楽家の卵」支援
海老名市内に暮らす中国人オペラ歌手・崔(さい)宗宝(そうほう)さんがこのほど基金を設立し、東日本大震災で被災した岩手・宮城・福島の3県から今春、関東圏の音楽大学に進学する学生の中から1人を選び、20万円の奨学金を贈る。
崔さんは日本の歌のすばらしさに感銘を受け、中国・北京から20年前に来日。東京芸術大大学院で声楽を学んだ。卒業後にはバリトンのオペラ歌手として活動。歌を通じて日中友好の橋渡しをしている。
震災以降、チャリティーコンサートを開き義援金を寄付するなど精力的に支援を展開してきたが「目に見える支援を続けたい」と考え、被災地から音楽家を目指す若者を後押ししようと基金を設立。第二の故郷ともいえる日本に対し、プロの音楽家として何ができるかと模索した結果だった。
奨学金は崔さんのコンサートの収益金が原資となっている。今春、進学する声楽、楽器、作曲を専攻する学生を対象に、大学を通じて奨学希望者を募集し、毎年1人を選考する予定。独自の被災地支援を5年間は続けていきたいとしている。
奨学生には1年目に20万円が贈られ、2年目以降は崔さんのコンサートに出演することで、演奏や歌唱の場が与えられるだけでなく、出演料を受け取ることができる。
崔さんは「コンサートチケットの収益の一部が学生の支援になるので、お客様が自分の子どもだと思って応援することができ、成長する姿が見てもらえるのではないか」と話している。
3月18日にチャリティー企画
3月18日(日)には文化会館でチャリティーコンサートを開く。当日は福島県内から海老名市内に避難している被災者を招待し、二胡や笛、筝などの奏者ら5人もステージに立つ。このコンサートの収益は、同基金に積み立てられる。全席指定3千円、ペア券5千円。問合せは崔宗宝音楽事務所【電話】046・240・0836まで。
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