海老名市消防団の団長に就任した 松本(まつもと)英明(ひであき)さん 今里在住 62歳
人から好かれる親分気質
○…”地域の生命と財産を守っていく”この精神のもと、消防団は活動する。地元住民らによって構成され、市内に14の分団がある海老名市消防団の団長に4月1日に就任。毎月の消火器具の点検や火災予防活動をし、消防署や周辺地域との連携を取り、地元を守っていく。「生まれも育ちも海老名。このまちが好きなんです。そうじゃなければ、何も出来ません」
○…「家を一軒かまえたら消防団に入れ」。先輩たちからの教えで24歳の時に入団。祖父、父を引き継いで、親子3代での消防団員となった。衝撃を受けたのは、副団長を務めていた昨年の3・11の東日本大震災。市内でも携帯電話が使えない状況。連絡方法が途絶え、団員へ連絡を取ることもできず、やれることがなかった。携帯が復旧した後も消防署からの連絡が鳴り響き、市内もパニックに陥っていた。「いつ、どこで何が起こるか誰にもわからない。自然の脅威を恐ろしいほど、感じた時間でした」。現在は高性能の無線機や備蓄などの管理を強化し、いざという時に備えて日々連携を強めていく。
○…お囃子を子どもたちに教えるなど、若いときから地域に貢献し、何か困り事があれば「松本さんなら、なんとかしてくれるだろう」と頼りにされる存在。古くからの友人が亡くなった際、親族と一緒になって葬儀の段取りをするなど仲間に対する想いは人一倍。「周りからは『そこまでしなくても』という声もあったけれども、自然に動いてしまうんだよね」と胸の中の熱いハートを覗かせた。
○…これまでの活動を通して、たくさんの仲間が出来た。それは定年した後も休みがないくらい楽しんでいるほど。「2年後は少しゆっくりしたい」と本音を漏らす。「そのためにも、引き受けた責任をしっかり果たし、先代たちの伝統に傷をつけないように全力で頑張ります」。地域との活動をし続けた集大成をこの2年間に注ぐ。
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