相模川の河川敷に自生し、国の絶滅危惧種に指定されている野菊の一種・カワラノギクを保護する活動を展開する市民団体「カワラノギクを守る会」が10日、相模三川公園に新設された圃場に種をまいた。
カワラノギクが相模川で自生していることが確認されたのは1990年。国分南に暮らす河又猛さんが相模原市の河川敷で発見した。1996年までは相模三川公園でも自生が確認されていたが洪水の影響によりすべて流失してしまった。
「もう一度、この地で咲かせたい」という同会の要請を県が受け、先月から花畑の新設整備が行われていた。長年、保全活動を続けている河又さんによると、5月初旬に芽が出る見込みだという。
カワラノギクはキク科の二年草。高さは50cm〜70cmほどで10月中旬から12月ごろに花を咲かせる。関東では相模川以外に多摩川と鬼怒川のごく一部のみ自生が確認されているが、花の色調が異なり、遺伝的見地から異なるもとの考えられている。
乾燥に弱い植物のため、乾燥の激しい河原で生息するには、石の隙間に水分を保有する一定の丸石の存在は欠かせない。
しかしダムの建設や河川改修により丸石が上流から流れてこなくなり、山が荒れ、大量の砂利が堆積するようになった。それに加え、外来種が繁茂するなど河川の環境が変化したことが自生種減少の最大の要因で、現在では自力での繁殖は難しいという。
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