被災地で介護支援を行ってきた 浦野(うらの)直子(なおこ)さん 柏ヶ谷在住 49歳
福祉界の猛虎
○…津波被害や原発事故の影響で、被災地の高齢者施設には介護職員が足りない状況にある。これを危惧して全国社会福祉施設経営者協議会から派遣要請を受け、その第1陣メンバーとして福島県南相馬市で介護支援を行ってきた。「福祉に従事する一人として仕事をしてきただけですよ」とクールな面を見せる一方で「帰りに利用者さんが涙を流してくれるのが寂しかったわね」と熱い心も見せた。
○…進路を決める高校3年生のとき「自分しかできないような、自分の存在意義を持ちたい」と将来を見据え、”人”に興味を持っていたことから福祉の道を選択。「国家資格を持っているからにはどこへ行ってもプロとしての役割を果たさなければいけないんです」。目標に向かってまっしぐらな性格で中途半端を許さない。施設へ来る実習生でも向き合う姿勢は変わらない。「好きじゃなければ、やらない方がいいんじゃない」とバッサリ言うことも。相手のことを本気で考えているからこそ出てくる言葉。「サバサバしているとか男気があるとか、みんなにはそう言われちゃうんだけどね」と表情をゆるめる。
○…職場の部屋には福祉施設には似つかわしくない虎の掛け軸や虎の暖簾(のれん)などが飾られている。実は熱狂的な阪神タイガースファン。「同僚からのプレゼントなんです。かっこいいでしょ」と満面の笑み。試合の見れる専門チャンネルで録画し阪神情報が多い新聞は欠かさずチェック。年に一度は巨人戦を観戦。「観るからには相手の”家”じゃなく、甲子園に行きますよ」と応援グッズの団扇をひと扇ぎ。
○…スポーツ観戦が大好き。戦略やチーム采配が職場の勉強になるのだとか。”人のために行動をすること”が信念。失敗をしてもすぐさま試行錯誤をして行動に移す。「ミスをしてしまうこともある。怖がっては何もできないし、何もないのも面白くないでしょ」。頭の中は前向きな言葉しか浮かばないようだ。
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