相模川の河川敷に自生し、国の絶滅危惧種に指定されている野菊の一種・カワラノギク=写真。この自生種の絶滅を懸念する事態が起きている。
カワラノギクは乾燥に弱い植物のため、乾燥の激しい河原で生息するには、石下の隙間に水分を保有することのできる一定以上の大きさの丸石の存在が欠かせない。
ダムの建設や河川改修により丸石が流れてこなくなり、山が荒れ、大量の砂利が堆積するようになった。それに加え、外来種が繁茂するなど、環境の変化が自生種減少の最大の要因で、現在は自力での繁殖は難しい状況にあるという。
12年前に海老名市内で自生種を発見し「カワラノギクを守る会」を立ち上げた国分北在住の河又猛さんによると、近年では絶滅危惧種であることを知っている人が、自宅などで育てたカワラノギクを自生種のある河原へ戻して育てるという事例が各地で起こっているという。
カワラノギクはもともと繁殖率は高い植物のため、環境さえ整えば育てることは難しくない。しかし、生物学的観点からすると土質の違う環境で育った植物は、元の種が同じであっても遺伝子が変化し、本来の自生種とは異なったものになってしまうという。
自生種以外の種を河原へ持ち込むことにより、ミツバチやチョウを介して受粉し、その地域の自生種を絶滅に追い込むだけでなく、周辺地域への二次被害も予想される。
河又さんは「保全のために一生懸命な人がいることが大変うれしい。絶滅を防ぐためにも育てたものを持ち込むことはしないでほしい」と話している。
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