日本舞踊「立花流」の師範を務める 立花 志津千穂さん 国分寺台在住 69歳
愛情たっぷり「女金八」
○…明治時代の歌舞伎俳優・八代目市川中車が歌舞伎の所作事を古典舞踊の中に深め創作した日本舞踊「立花流」の師範を務める。
25年前に舞踊教室を立ち上げ、地域の子どもから大人まで、幅広い世代に舞踊の楽しさを伝えている。「いろんな人に支えられて、ここまで来れた。自分の趣味ができることも、一緒にやってくれる仲間がいることもありがたいことです」と感慨にふける。
○…家に旅役者が泊まって芸を披露するような、「ちょっと変わった環境」で育った。幼少時代から歌舞伎のテレビを見ては、その真似をし自作自演で芸をしていた。「体をあやつるのが昔から得意だったと思う」。学生時代には、体操部で全国大会に出場するほど運動神経は万能。この頃から教育にも関心を持ち中学教諭の道へ。「やんちゃ坊主」が揃う学校に配属されるも、「女性版金八先生」を自負する熱血ぶりで子どもたちの心の中に入り込んでいった。「子どもたちはとても純粋。世間では問題児と言われていても本気でぶつかれば、きっとわかってくれるし、そこが可愛い」と嬉しそうに思い出を語る。
○…30代は育児に専念していたが、毎日同じことの繰り返しにストレスを感じてしまい、育児ノイローゼになって娘に当たったことも。いろいろなものにさいなまれていた時、夫から「大変だな」と一言。「分かってくれる人がいる」。肩の力が抜けて涙がこぼれ落ちた。地域とのつながりもなかったことから、外とのつながりを作ろうと地域の盆踊りに参加し始めた。
○…42歳のときに夫が他界。自分も生きるかどうか考えるほど思い悩んだが、周りの人たちと踊りに支えられて耐え抜いた。「人生で行き詰まったとき、必ず踊りが現れる。不思議な縁ですよ」。現在は学習塾を開き、子どもたちとの触れ合いは離れられない。「得意技はハグ。恥ずかしがっても追いかけますよ」。愛情がたっぷりもらえそうだ。
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