平成26年度緑化運動・育樹運動コンクールで最優秀賞を受賞した 川口(かわぐち)一寿(かずひさ)さん 大谷南在住 73歳
言葉や音に魅せられて
○…緑化こそ 地球を癒す処方箋――。緑化思想の普及啓発を図ることを目的にした標語コンクール一般の部で、応募された県内72点の中から最優秀賞に選ばれた。実は22年前にも同コンクールで同賞を受賞した経歴も持つ。「また獲れるというのは不思議ですね」と微笑む。
○…「木を見ると落ち着き、緑を見ると癒されます」。長野県出身で、山奥の農家の家に生まれた。農家ではあったが、木々が多すぎて日当たりも良くなく作物も育ちにくい場所だったという。「これぞ緑に囲まれているって場所で育ちましたよ」と懐かしむように上を見上げた。
○…中学卒業の時には、演歌を歌うことに夢中で一大決心をする。「他の人に言ったら笑われちゃうけど、演歌で一発当ててやろう。本気そう思ったんだよね」。着替えの入ったリュックを背負い、「電車賃くらい」を片手に握りしめ東京へ向かった。身寄りがあったわけではない。全く知らない土地だったが、音楽の専門学校へ行こうと15歳の少年は奔走した。住み込みができる仕事で昼間は学校へと通い夜は必死で働く日々を過ごした。「大変とかは全く思わなかったね。好きでやっていたから」。卒業後も考えは変わらず、プロを志し、クラブやバーテンダーなどあらゆる職種を転々としながらも生計を立て、作詞作曲をしては音楽事務所へと持ち込みを続けた。努力がようやく実ったのは25歳のとき。持ち込んだ曲が、事務所スタッフの目に留まり、とうとうプロの道へ漕ぎ着けた。「同期は西城秀樹や森昌子らなんですよ。もちろん私のは売れませんでしたが」と恥ずかしそうな表情を浮かべた。
○…標語コンクールなど数々の賞を得て今では投稿は趣味のひとつになっている。今でも残る杉久保小学校の校章デザインも手掛けた作品のひとつ。「登下校で小学生を見ると思い出します。どれも昔のことですけどね」と照れ笑いした。
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