(PR)
海老名総合病院の役割について 取材協力/服部智任病院長
海老名をはじめとした県央2次医療圏の中核的医療機関としての役割を一手に担い、医療から介護まで総合的なサービス提供している社会医療法人ジャパンメディカルアライアンス(JMA)。1983年から開院している同法人「海老名総合病院」の4代目の院長に4月1日付で就任した服部智任病院長に話を聞いた。
――ご就任おめでとうございます。早速ですが、海老名総合病院の在り方についてお教えください。
ありがとうございます。海老名総合病院は地域全体の急性期医療を担う役割でしたが、平成28年春の座間総合病院の開院にあたり、より複雑な病態でも対応できる「高度急性期医療」を目指していくことになります。
同じ機能の病院が2つあるのではなく、お互いに足りない部分をカバーして、海老名総合病院と座間総合病院でこの地域の急性期医療の提供をしっかりと果たしていきたいと思います。
――高度急性期医療についてお教えください。
昔は、持病が一つしかない患者さんが多く、その病気を治せばよかったのです。しかし、今は違います。合併症を持っている患者さんや複雑な手術が必要な患者さんが増えているため、それらに対応できる医療提供が必要です。そんな医療の提供ができる体制にしていきたいと考えています。
また、「地域密着高度急性期医療の提供」というものを私たちとしては目指したいですね。
「高度急性期医療」は非常に手間暇とコストのかかる医療です。そうなりますと、どこでもできる医療ではないので病院から遠くにお住まいの患者さんも受け入れることになります。一方、「地域密着」というと地元の病院で調子が悪いから診てもらおう、といった感じの医療です。一見相反するこれら二つの医療を、一つの病院で成し遂げられないかと考えています。具体的には、当院での診察が諸般の事情でお受けできない時、責任を持ってJMA関連施設での診察ができるようにする。これで地域密着を実現していく一方で、より広い地域からも必要とされる救急や「ガン」医療を中心として高度急性期医療の提供をしたいと考えています。
時代と地域の変化
――現在の医療に関する情報についてお聞かせください。
医療そのものは、社会インフラと考えています。時代が変わり超高齢化社会がすぐ目の前に来ている今、これまでの積み重ねが機能しなくなってくるでしょう。そうなると、違う形での医療提供を構築していかなければなりません。
私たちの住んでいる地域は、今のところ若い世代が多い地域ですが、高齢化が急激に進むと予測されています。また、人口の割に病院数が少ないという特徴がこの地域にはあります。
そこで、私たちが取り組まなければならないことは、医療の「入口」である病院の受け入れ体制と、「出口」である退院後の受け入れ体制を強化することです。今まで私たちは、病院の中だけの医療を考えて運営をしていました。しかし、これからは他の医療機関や施設と連携をさらに強化して、患者さんやご家族が安心して家で生活できるよう「切れ目のない」医療サービスを提供していきたいと思っています。
――具体的な動きとして変わっていくものはどのようなことになりますか。
1番最優先したいのは「救急医療」。最近の救急医療の変化を見てみると大きく2つの事を感じます。
1つは「高齢者が非常に増えている」ということ。2つ目は、このエリアでは「受け皿としての病院が少なくなってきている」ということです。
現状、当院では年間6千台以上の救急車を受け入れております。また入院患者さんも2、3年前と比べると増えています。この状況が続くと物理的に救急患者さんを受けられなくなります。この現状を踏まえた上で救急医療を充実させるために、来年開院予定の座間総合病院ともしっかりと連携を取り、どのような状況でもどちらかの病院が救急医療に対応できる体制を整えたいと思います。また「断らない医療」に向けて「救命センターの創設」を実現したいと考えています。
自助・共助・公助
――知ってもらいたいことはありますか。
救急車搬送の約70%は医学的に軽症であることを是非知ってもらいたいですね。もちろん皆さんが救急車を安易に利用しているとは思いません。しかし救急車の数にも限りがあり、本当に重症の患者さんに救急車を利用していただき救える命を救いたいと思います。これからは自身を守る「自助」、お互いに助け合う「共助」、公的機関による援助提供「公助」の3つを考えていければいいですね。すべての病院が何でも受け入れられる時代ではないので、それぞれが意識し合い「地域全体で支え合う」形が私にとっては理想です。言ってしまえば、古き良き昭和の時代に見られた「横のつながり」を意識して「お互い様」の気持ちを強く持てれば、この地域はもっともっと良くなっていくと思います。当院も積極的に地域の取り組みに参加し、お役に立てればと考えています。
――読者の方にメッセージをお願いします。
より良い医療の提供はもちろんですが、受診の仕方や病気説明に関しても分かりやすい病院にしていきたいと思います。そして、あって良かったと言われる病院にしたいと考えています。
当院のモットーでもある「押しつける医療でなく、皆さんと共に考えていく医療」を常に意識して、社会から望まれている医療を提供していきます。そして、患者さんやそのご家族の意志を尊重した上で、ご提案をしていきながら「地域密着高度急性期医療」に取り組んでいきたいと思います。
|
|
|
|
|
|
<PR>
|
|
|
|
|
|
|
<PR>