7月も後半になり、市内各地でも夏祭りが開催されている。祭りに欠かせない”提灯”の制作に取り組むのが、市内東柏ケ谷にある看板製作会社「(株)栄信社」の会長・高橋榮(さかえ)さん(83)だ。文字からイラストまで全て手作業で行う”職人技”で、各種イベントに花を添えている。
父が提灯づくりを手掛けていた事もあり、幼少期から制作の手伝いをしていた高橋さん。40年ほど前に現在の会社を立ち上げた頃、父から継ぐ形で始めたという。全国各地の作り手が減少していく中、培った技術を伝授するため、後進の育成にも力を入れている。
現在も新規から補修まで毎年さまざまな問合せを受け、昔ながらの手法で一つひとつの提灯を丁寧に仕上げている。制作は蛇腹になっている和紙やビニール素材を伸ばし、文字や絵を描ける状態にする仕込みから始まる。そこに筆を入れ、1張完成までシンプルなもので1時間、凝ったイラストや紋がある場合には1日かかる時もあるという。
手作業で行う提灯づくりは数や売上など生産性は低い。「続ける理由は楽しいから。注文者から『良いのが出来たね』と喜ばれた際は、昔と変わらず一番嬉しい」と笑みをこぼす。一方で他人の作品と比較し「あれには負けたな」と悔しさを滲ませる姿からは、83歳と高齢ながらも現役職人の粋が感じられた。
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