中学3年生に部活動の集大成の場を設けるため、海老名、座間、綾瀬の各市では、運動部の市大会を開催し、取材許可が下りた座間市と綾瀬市を取材した。座間市では7月18日から各中学校で開催。休止期間が続き、6月16日の再開から約1カ月で最後の夏を迎えたが、選手は舞台に立てることに感謝しながら全力でプレーした。
「部活のありがたさ感じた」
新型コロナの影響で、今年は全国大会、関東大会、県大会、県央大会は中止。座間市中学校体育連盟(田附裕治会長)では、3年生のこれまでの集大成となる場を設定するため、市内大会は実施することを6月8日に保護者向けに通知した。市内大会においては広域の移動がないことなどをふまえ、市内の運動部13競技すべてで独自大会を実施することを決めた。
会場は、各学校にいる同連盟の理事が集まり調整。大会実施時の感染対策や試合方法は各部活ごとに顧問が協議し座間市独自のルールを決めて運営することにした。全ての大会の基本的な原則として、参加には保護者と学校長の了承を得て、参加しなかった生徒に不利益が生じないような配慮をすることや、競技中以外はマスクを着用し「3密」を避けることなどが決められた。
一球一魂のプレー
7月25日には、座間中学校体育館で男女バレーボールの試合が開催された。感染対策として、通常は館内にコートを2面配置するところをセンターコートのみに減らしスペースを確保。試合形式は25点の2セット制で、試合時間を短縮するため1セットずつ取った場合も3セット目の実施はしなかった。あわせてコールド制が採用され、13点差がついた時点でセットの勝敗が決着。女子は6校の総当たり戦、男子は2校で熱戦が繰り広げられた。
試合では3年生がこの大会を最後に引退するとあってプレーに気迫がこもり、無観客のなか選手たちの声が体育館に響き渡った。女子の最終戦となった座間対座間南では、ここまで全勝の座間が座間南の粘りあるプレーで1セットを落とす展開。2セット目は座間の猛攻で連続得点を重ね、23対10のコールドで決着した。
座間中の田口舞音主将(中3)は活動ができない期間中も大会の開催を信じて筋力トレーニングを重ねながら準備を進めていた。「バレーができることのありがたさを感じた。こんな時だからこそ、どう行動するかが重要だと考えていた」と振り返る。全勝優勝で最後の大会を終え、「県央大会がなくなり目標を失ったが、前向きに気持ちを切り替えて、声をかけあって大会にのぞめた。とても楽しい最後の大会になった」と目を潤ませながら笑顔で話した。
田附会長は「県央より上の大会が全て中止となり残念だが、座間市の大会だけでも開催できてほっとしている。子どもたちが楽しそうにプレーしている姿を見て、開催してよかったと思った」と話した。
最終競技は8月10日の陸上を予定。雨天が多く大会日程に影響が出ているが、田附会長は「市大会の中止はない。順延をして、最後の試合まできっちりと開催していく」と力強く話した。
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