鎌倉時代から地域に親しまれている綾瀬市小園の子之社(ねのしゃ)は、海老名市に隣接する住宅街にある。小高い丘に佇む本殿を中心に南北100mにわたって伸びる参道と約1千坪に及ぶ境内がある。午前中にここを訪れると、何やら作業にあたる人たちがいる。
栗原謙一さん(87)と武男さん(79)、増毛広好さん(75)の3人はほぼ毎日、この神社に足を運び、境内の手入れにあたっている。総代を務めて13年になる増毛さんは「することもないから毎日ここへきて作業をしている。終わりもなくいろんなことをやっている」と、煙草をくゆらせる。
子之社では昨年秋、ご神木のクスノキを守るようにそびえていた高さ20メートルほどのサワラの木が3本倒れた。3人はこの半年ほど、倒木処理を兼ねてサワラの丸太を使った柵作りに取り組んでいる。
「皮をむかないと2〜3年で腐ってしまうが、皮をむけば10年はもつ。今までは竹を横に寝かせた柵だったけど、木が倒れたお陰で補強できる」と増毛さん。栗原さん兄弟は「増毛さんが熱心にやってるからいつの間にか手伝うようになった。よく手入れできていれば氏神さまも喜んでくれる」と笑う。
境内の端には薪になったサワラが高々と積まれている。
3人はそれを指さしながら「大晦日はあれを燃して暖を取る。ここにお参りの列ができるんだよ。冷え込むから火を絶やさないようにしないといけない」と、話していた。※子之社…綾瀬市小園273の1
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