▼1月11日に、本紙発行の海老名市と座間市、綾瀬市で合わせて約3500人の新成人が「成人の日」を迎えた。門出を祝う「成人式」の開催を巡っては、政令市の横浜、川崎などは会場での式典を開催、綾瀬市と座間市は中止、海老名市は延期とするなど自治体によって対応が分かれた。コロナ禍での判断とはいえ、戸惑いを覚えた新成人やその家族も多かったのではないだろうか。
▼緊急事態宣言を受けて成人式の中止を決定した座間市の佐藤市長は8日、市の動画チャンネルで「市民の命を守るため責任ある大人として真剣に考えた」と理解を求めた。綾瀬市の古塩市長は11日の祝日に「ウイズコロナ時代の主役は皆さん。困難なときこそ新しい生活様式やつながりを皆さん自身で確立してほしい」とエールを送った。延期した海老名市からもいずれ何らかのメッセージが届くだろう。対応はそれぞれだが、次世代を担う若者への期待や思う気持ちに変わりはないはずだ。
▼そもそも「成人の日」は1948(昭和23)年制定の国民の祝日で「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」と法律で定められている。各地で開催される「成人式」は埼玉や愛知、宮崎など発祥には諸説あるが、次世代を担う若者を勇気づけ励ますため戦後復興期に全国へ広まった。参加しやすさを考慮して盆や正月に成人式を開催する地方もある。新成人にとっては、進路が分かれ久しく顔を合わせていない旧友と再会する楽しみもあるだろう。
▼若者を取り巻く環境では2年前に選挙権年齢が18歳となり、来年4月の民法改正では成人年齢が20歳から18歳に引き下げられ、社会における10代後半の責任はより一層に増す。コロナ禍とはいえ各地で成人の日の対応が分かれた今回の経験を生かして、新たな生活様式に立った「成人の日」と「成人式」の在り方について、原点に立ち返り考えることも必要ではないだろうか。
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