海老名市は2月24日に2021年度当初予算案を発表した。総額は720億7400万円(対前年比2・1%減)で一般会計は5年ぶり減の452億2500万円(同1・5%減)となった。予算案は2月25日開会の市議会定例会で審議が始まっている。採決は3月26日。
財調繰り入れは11年ぶり
市の財政担当者によると、新年度の予算編成は前年よりも市税収入を20億円少なく見込むなど「例年にない厳しい状況」で進められた。当初の歳出超過は約40億円で、各部局はゼロベースで予算を見直す作業を迫られた。市税の前年比8・3%減は県内自治体でもっとも厳しい見込みで、コロナ禍の不確定要因に内野市長が最大限厳しく見積もるよう指示したという。実際の税収減によっては市債の活用を減らす考え。
歳入の半分を占める市税収入はコロナ禍を踏まえ、法人税が前年の半減に迫る8億4千万円減、個人税は1割減に迫る7億200万円減とした。職員の地域手当1%削減や特例債の活用、11年ぶりとなる財政調整基金からの繰入などで不足財源を確保した。
国補正を活用して前年度予算に事業費を前倒し計上した分を含めた一般会計の当初関連予算は480億4900万円で、実質的で前年を上回る規模となった。
歳出では義務的経費が対前年比1・6%増の239億4700万円で人件費は同0・3%減、扶助費は同1・5%増となった。
主な新規事業は東京五輪関連に5100万円、病児保育事業の開始に900万円、2023年度中をめざす公立中学校の完全給食再開に6200万円など。給食費値上げの緩和措置として4200万円の公費を投じ保護者の負担軽減を図るなど独自色を出した。
学校給食
給食費の値上げは2009年以来で、2度の消費税の引き上げや食材費の上昇に手を打つ。年額44000円から49500円に値上げするが、コロナ禍の新年度は5500円増のうち3650円は公費負担し、実質負担増は1食10円、年額1850円に抑える。
中学校の完全給食再開に向けた準備では、中新田の「食の創造館」西側に1日4千食を調理する新たな調理施設を整備する。21年度に設計し、22年に着工、23年度中の完成をめざす。再開は内野市長の公約。
市制50周年
市制施行50周年は記念式典に400万円、記念誌・記念動画作成に600万円、海老名芸術祭に4300万円、市民祭りの5千発花火打ち上げに1900万円、プレミアム付商品券発行に22億1500万円(3月補正・繰越明許)を計上した。※座間市は2月19日号で既報。綾瀬市は別面。
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