10月30日から綾瀬市民展示ギャラリーで写真の個展を初開催する 古山 豊さん 綾瀬市吉岡在住 73歳
妻との約束 今を大切に
○…綾瀬市に10月に完成した市民ギャラリーで写真の個展を初めて開催する。自然写真を好み、四季折々の風景を画角にこだわって20年以上撮影してきた。「アマチュアでも『いつかは個展を』と思っていた。今回地元にギャラリーができたことがとても嬉しく、多くの方が訪れる場所になってほしいとの願いで開催を決めた」とほほ笑む。
○…綾瀬の農家の7人きょうだいの「末っ子」で愛称は「豊(ユー)ちゃん」。厚木高校では野球部でピッチャーとして活躍。大学卒業後はデパートに就職して呉服の担当になり専門知識や接遇を徹底的に身につけた。「お客様の喜ぶ姿がやりがい。社会人の基礎を多く学んだ」。6年勤務後、兄と海老名市内でガソリンスタンドを経営。55歳で区画整理により事業をたたむまで、仕事第一の人生だった。
○…同じデパートで働いていた1歳下の妻とはボウリングサークルで出会った。娘2人と息子に恵まれ、自宅は「花の庭」として取材も多く受けた。10年前、市の検診で妻の肺がんが発覚、「ステージ4」まで進行していた。しかし亡くなるまでの5年間は充実した毎日。「家事を教えてもらったり、旅行に行ったり。早すぎたが良い人生だったと思う。個展をやったらいいとも言ってくれていた」と写真の中で微笑む妻を見つめる。
○…孫6人で全員女の子。「子どもが安全に暮らせる街に」と交通指導員になり、今は副会長を務める。青パトや地域の買い物支援の運転手など地域貢献にも精を出す。夢は大きな写真コンテストで上位に入ること。「妻は辛口で、入賞しても『大賞じゃないのね』と喜んでくれなかった。『再会』するまでに達成できるよう、妻の分まで長生きして頑張らないと」と前を向いた。
|
|
|
<PR>
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>