今や家族の一員となった”ペット”。市は今年の相模獣医師会との協定を皮切りに、災害時のペット対策に力を入れている。これに伴い、手始めに専門家を呼んだ2つの講演会と教室を初めて実施する。担当する市環境課は「飼い主の防災意識の向上が必須。日頃から知識をつけ備えをしてもらえれば」と話している。
環境省が発表しているガイドラインによると、ペットと生き別れになることや野生化による人への危害防止の観点から、災害時のペット同行避難は「必要な措置」とされている。しかし、避難所では動物が苦手な人、アレルギーがある人などがいる場合があり、最大限のマナーや配慮が求められる。
また、日常生活と大きく異なる避難所生活は、ペットにとっても多大なストレスになると予想される。避難に必要なグッズなどをあらかじめ準備しておくことや、普段からしつけや健康管理を行うことで、そのストレスを最小限にできる可能性もあるという。
こうした中、今年5月には市は相模獣医師会と「災害時等における動物救護活動に関する協定」を締結。これには避難所の受け入れ体制の整備や、負傷動物の応急治療などが盛り込まれるなど、人間と動物の共生環境の向上に注力した。
災害時に役立てて
これに加え、市民自らに災害時におけるペット対策を学んでもらおうと、市は今回2つの企画を実施する。対象者は海老名市在住・在勤・在学者で事前申込み各回先着50人。参加費は無料。
1つ目は9月9日(日)に行われる「ペットの防災講演会」。場所は市役所で、時間は午前10時から。講師を務めるのは清川村に拠点を置く「(一社)清川しっぽ村運営委員会」。同法人は東日本大震災や熊本地震の被災地に出向き、所有するペット専用のシェルターで犬や猫を保護し、給餌や健康管理、飼い主への返還調整を行っている。当日はこれらの被災地のペットを取り巻く環境や、実際に起きたトラブルなどを通して、飼い主に求められる意識や防災グッズについて説明する。
2つ目は、9月26日(水)午後2時〜と10月13日(土)午前10時〜に行われる「犬のしつけ教室」。場所は相模三川公園パークセンター。「散歩の時なぜこんなに引っ張るの?」「なぜこんなに吠えるの?」など、飼い主の悩みに応える。
市環境課は「発災時は慌ててしまいペットをどうするか混乱しがちなので、家族で考えるきっかけとして、イベントに足を運んでもらえたら」と参加を呼びかけている。講演会もしつけ教室も犬同伴不可。
申込み・問合せは市環境課【電話】046・235・4912へ。
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