銀行協会や警察官などになりすました犯人が直接被害者宅を訪ね、キャッシュカードを騙し取る”キャッシュカード手交型”の詐欺が近年急増している。今年市内で発生している特殊詐欺被害のうち約7割がこの手口による犯罪で、海老名警察署(土屋重雄署長)では様々な防止策を講じて市民に注意を呼び掛けている。
特殊詐欺には、親族をかたり金銭を振り込ませる”オレオレ詐欺”や、過払い分の返還を装いATMに向かわせる”還付金詐欺”など多様な手口が存在している。その中で増加傾向にあるのが「キャッシュカード手交型」の詐欺だ。
これは金融機関で振り込ませるというこれまでの手法とは異なり、銀行協会や警察官を装った犯人が直接被害者宅を訪問し「あなたのキャッシュカードが不正利用されている」と偽って、利用停止のためにカードを受け取り、暗証番号を聞き出すもの。従来の振り込め詐欺のように金融機関での声掛けといった第三者による抑止機能がなく、犯人と直接のやり取りになるため、被害に遭わないよう当事者の注意が必要になる。
全国的に増加しているもので海老名も例外ではなく、今年1月から10月末までに発生した特殊詐欺43件(総額5100万円)のうち、32件がこの詐欺。同手法での被害は昨年の年間件数をすでに9件超えている状況で、対策が急務となっている。
被害防ぐため、呼び掛け
海老名署では市民への注意喚起を行おうと、敬老のつどいなどの市内催しで防犯講話を実施。また、電話帳記載の番号に署員が一軒一軒連絡し注意を促す”コール大作戦”、電話機の近くに貼れるシールといった啓発品の配布など、あらゆる防止策を講じている。
同署員は「常に留守番電話に設定するだけでも被害率はぐんと下がる。また少し負担はかかるが、通話録音のメッセージが流れる迷惑電話防止機能付きの電話機に変えれば、さらに被害に遭いづらくなる」と個人での対策も呼び掛ける。
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