地域の高齢者が集まり、生きがいや健康づくり、社会貢献活動などに取り組む老人クラブ。市内各地に30ある老人クラブでは、近年、新規会員の加入低迷が叫ばれている。「市老人クラブ連合会 ソレイユざま」(井上達夫会長)では会員増強を狙い、新事業を展開。低迷に歯止めをかけたい考えだ。
生涯学習やスポーツを通じた交流、地域貢献活動などに取り組む老人クラブは、全国の市区町村におよそ12万クラブ、700万人ほどの会員がいる。
市内の老人クラブで結成される「市老人クラブ連合会」は、昭和35年の創立以来”楽しく生きがいのある人生”を基本方針に、さまざまな活動に取り組んできた。現在は、50代後半から100歳まで、総勢2010人の会員が所属している。
老人クラブは60歳以上を正規会員、未満を準会員としており、加入希望者の住んでいる地域にあるクラブへ入会できる。各クラブの規模はおよそ30〜180人で、年会費は1000円〜1500円ほどだという。
高齢者同士の親交を深めながら生涯趣味を見つけられ、活動を通して健康的な生活を送られるなどのメリットがある一方、ここ数年、会員数が減少。15年前の平成7年と比較すると、会員数は3割減、9つのクラブが解散している。理由は高齢化により会員の活動継続が困難になったことや、新規会員加入の低迷がある。
加入を断る声には「役職を任されるのがおっくう」「既に自己実現の場がある」「自分はまだ老人じゃない」「実生活を送るので精一杯」など。市民の中でクラブ自体の認知度が高くないのも課題のひとつだ。
新たなメリット
老人クラブ連合会事務局では会員のメリットを増やすことで、新規会員数の増強を図っている。4月から新たにスタートさせるのが、東原にある温泉施設「相模健康センター」(三蔵商事株式会社/岡村篤秀取締役社長)との提携サービスだ。
同店でクラブの会員証を提示すると、会員限定で規定割引が受けられるというもの。さらに送迎バスの既存路線を、クラブが点在する地域へ向け大幅に増やし市内一帯に広げる。割引と新路線は4月1日に開始。担当者は「お年寄りに元気を与えることで地域貢献につながれば」と話している。
井上会長は「無縁社会が取沙汰される中、地域とのつながりは貴重なもの。温泉施設の特典など、メリットも大きい。役職など気負わず地域交流を楽しんでいただきたい」とコメント。事務局担当者は「今後、さまざまなメリットを検討していきたい」と話している。
問い合わせは事務局(市社協内)【電話】046(266)2001/【FAX】046(266)2009まで。
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