市内で唯一となる女性による消防組織「市立野台地区女性消防隊」(今井邦子隊長)がこのほど、結成20周年を迎えた。9月25日にサニープレイス座間で開かれた記念式典には多くの来賓が訪れ、隊員の実績を称えた。
式典の冒頭で挨拶に立った今井隊長は、東日本大震災や、和歌山県で観測史上最多の雨量となった豪雨に触れ、「座間でも天災がいつ起きても不思議ではありません。地域のために消防の充実を図ります」と抱負を語った。来賓として駆けつけた遠藤三紀夫市長は、「活動20年という経験を活かし、今後も地域防災でリーダーシップを発揮して欲しい」と期待を寄せていた。
そのほか、15年間の勤続を称えて遠山節子さんと齊藤一二三さんが表彰されたほか、20周年記念表彰も行われた。また、同隊の歴史を辿るヒストリービデオを上映。消防団操法大会や視察研修の様子をおさめた写真が流れると、会場からは当時を懐かしむ声が多く上がっていた。
消防隊のあゆみ
同隊が結成されたのは、平成3年8月15日。当時、新興住宅地の立野台は建物が密集している地区で、消防団の拠点施設からも離れていたために、地域防災を担う組織が必要とされていた。こうしたなか、立野台に住む有志の女性が同隊を作った。現在は、50〜70代までの女性12人が在籍。平成10年に設けられた待機室・車庫を拠点に活動している。
主な活動としては、出初式や操法大会、市の総合防災訓練への参加と協力などがある。また、春と秋の火災予防運動や、歳末火災特別警戒事業に合わせ、広報などを行っている。
今井隊長は20年を振り返り、「隊員同士の絆が深かったので、これまで続けられました」と語る。懇親会を開くなどして、隊員が交流できる機会を作るよう心がけてきたという。また、活動を理解して、支えてくれた家族にも感謝の気持ちを抱いている。
女性ならではの活動を
「災害時には、女性にしか出来ない活動が多くある」と話す今井隊長。避難所や仮設住宅で暮らす人への声掛けなど、「女性なら安心して受け入れられると思います。避難者の孤立を防ぎたい」と意欲を見せている。また、これからも女性の力が必要だとして、「活動に関心のある人は、ぜひ参加してもらえれば」と呼びかけていた。
同隊では立野台在住の女性を対象に隊員を募集している。問い合わせは市消防本部の消防総務課警防係【電話】046(256)2211まで。
座間版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|