「手作り絵本 座間ミロの会」で講師を務める絵本作家 井上 緑さん 入谷在住 68歳
まっすぐ夢中
○…今年32年目を迎える「手作り絵本 座間ミロの会」。毎年開催される公開講座では、参加者に手作り絵本の魅力を伝える。「自己表現の最高の場。シンガーソングライターのよう」という。旅行の思い出、ホノルルマラソンで走ったこと、子どもの成長などテーマはそれぞれ。現在の会員は17人で主婦が多く参加する。県内各地の講座に招かれるほか、絵本の挿絵なども描いている。
○…絵本作りを始めたのは33年前。川崎市の図書館で絵本作家を招いた講座に”無料”に惹かれて参加したのがきっかけ。作家さんに褒められたのが嬉しかったことが心に残る。その後、熱心な図書館の職員に何度も依頼を受け、翌年には自身が講師として指導へ。生徒に問われた「先生はどんな本を作っているのですか?」という一言に改めて自分を見つめ直し、本格的な活動のきっかけとなった。家の食卓を占領して絵を描いた。夢の中でも絵本のこと、何を見てもストーリーを考えてしまうほど熱中。絵本作家の手伝いでチェコに取材へも行った。そんな姿を見て育った息子も絵本作りにはまり、広告関係の仕事に就いたそうだ。
○…高知県の出身。1979年に座間市に引っ越した。現在は夫と息子と暮らす。大学を卒業してすぐ結婚し、和裁や人形作り、塾の講師、内職など常に何かに夢中になっていた。また「達成感」を感じる車の運転も好き。出身の高知県へ15時間ほどかけて帰ることも。「先から先まで制覇したい」と名古屋から能登半島まで走るなど、長距離を運転する。警視庁の交通安全の紙芝居を手がけたこともあり「安全運転」が基本だ。
○…会の生徒からは「いつも一生懸命」といわれるまっすぐな性格。「都合のいい話は好きではない。人生甘くないからね」と指導にも熱が入る。今は孫の成長を絵本に収めたり、相模原市の商店街と、小学生の子どもたちの絵本を集めて展示する活動に力を注ぐ。
|
|
|
|
|
|