座間のご当地グルメが被災地へ―。座間市商工会が昨年から発売したB級グルメ「座間ひまわりすい豚(とん)」が2月25日、岩手県の釜石市にある仮設住宅で振舞われる。仮設団地での絆を深める狙い。
市社会福祉協議会が企画した復興支援の一環。震災から11カ月が経ち、一時避難所から仮設住宅へ移る人が多くなったものの、仮設団地でのコミュニティ形成が課題となっている。こうした背景を受けて同協議会は、住民同士のつながりを育もうと、食べ物による支援を計画。「座間ひまわりすい豚」を開発した商工会と、たい焼きを通じた支援に取り組んでいる「ざま災害ボランティアネットワーク」に協力を要請し、今回の企画が実現した。
同協議会、商工会、災ボラなどの関係者、一般ボランティア30人ほどが、きょう2月24日から26日(日)まで現地に滞在する。25日にすい豚とたい焼きが、釜石市の中妻地区上中島にある仮設住宅185戸で振舞われる予定となっている。
だしの匂いで食欲をそそる
現地でのすい豚の調理を取り仕切るのが、すい豚プロジェクトの作業部会で部会長を務める後藤克己さん。「食欲をそそるものを作りたい」と意気込む。事前準備として23日に野菜を仕込み、すいとんやスープ作りを現地で行う。かつおだしの匂いや、すいとんを作る工程を見てもらい、仮設住宅に住む人を呼び込む考えだ。
「具だくさん」にもこだわる。大根・人参・ごぼうなどの野菜、豚肉と鶏肉、細切りのこんにゃく、ひまわりを模したかまぼこなど13品目を用意する。「たくさんの具としょう油ベースのスープで温まって欲しい。そして、コミュニケーションが深まれば嬉しい」と期待をよせる。また、「震災によって経営していた飲食店を休んでいる人もいると思います。店を再開するきっかけになれば」と同業者にもエールをおくる。
4年かけて開発された「座間ひまわりすい豚」。昨年11月から発売され、現在は市内37の飲食店で提供されており、商工会では2月にスタンプラリーを実施するなど普及に努めている。後藤さんは「すい豚がより定着するために何が必要か、被災地で学び取りたい」と話している。
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