地域における看護師不足を改善しようと、座間市と民間病院、医療団体がタッグを組み、「看護師復職支援セミナー」を6月30日(土)に開催する。行政と医療機関が一体となって、取り組むのは市内初。
全国的に人員が足りない状況にある看護師。資格を取得した新卒看護師は毎年出ているものの、退職者が新規採用の人数を上回っている。近年は、医療の高度化や専門化によって仕事が複雑になっていること、子育てとの両立が難しいなどの理由で、再就職をためらう人も多いという。こうした「潜在看護師」の復職をサポートすることが、大きな課題とされている。
市内でも、病院による復職支援セミナーは開かれていた。しかし、単独の募集では確保が難しいことから、行政と病院、関連団体が一体となって実施する運びとなった。今回のセミナーは市が主催し、市内にある相模台病院・相武台病院・座間厚生病院、座間市医師会、厚木保健福祉事務所などが共催している。
セミナーは、午前9時30分から午後3時まで、座間市休日急患センターで開催される。採血や注射などの看護技術、AED(自動体外式除細動器)の取り扱い方法などを学ぶ。参加対象は、保健師、助産師、正看護師、準看護師の資格を持っている人。申込み時点で離職をしており、就職先が決まっていないことが条件。座間市に住んでいない人も参加できる。20人の先着順。希望者は、6月1日(金)までに市医療課【電話】046・252・7295まで。
不足の現状
厚生労働省が2010年に策定した「第7次看護職員需給見通しに関する検討会報告書」によると、神奈川県の2011年の看護師の需要人数は8万2585人。供給人数は6万6670人と、約1万6千人の不足が見込まれていた。2015年では、確保対策などで需要と供給の差が縮まり、2218人と推測されている。また、神奈川県は今年3月に「医療のグランドデザイン・最終報告書」を発表した。この報告書によると、2010年の人口10万人あたりの看護職員数は、全国の1089・2人に対し、神奈川は736・8人となっている。
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