座間市民音楽祭(演奏の部)実行委員長を務める 山岸 陽子さん 相模が丘在住 68歳
舞台の裏に40年の情熱
○…半生を一言で表すと「音楽一筋の人生」。「音楽モデル県」として知られる群馬県高崎市に生まれた。小学2年生でピアノをはじめ、多くの旧友とともに音楽の道を突き進んだ。次第に声楽の魅力に取りつかれ、25歳の時に新天地・座間でコーラスグループの講師を務めるまでに。以来、43年に渡って2つのグループを教え続けている。
○…1992年、座間を拠点に活動するプロの演奏家を集め、座間市演奏家連盟を立ち上げた。「当時はまだハーモニーホール座間もなくて、地元の人が演奏できる場所が、今よりずっと少なかった」。市役所で今も行われている「ロビーコンサート」や、年1回の座間市民音楽祭など、地域と音楽を結ぶ催しを次々と企画。20年経った現在も同会の会長として走り続けている。「市役所や地域の方、会員、皆と信頼関係を築き上げるまではとても大変だった」。地道な活動は徐々に実を結び、ハーモニーホールの落成時には、第9の指揮も務めた。
○…「何か、音楽以外のこともしてみたい」。そんな思いから、10年前に英会話を始めた。ゲームクリエイターの息子にパソコンの使い方を習い、インターネットを使ったテレビ電話でフィリピンの学生と英会話を楽しんでいる。「今度、英会話仲間と海外旅行に行こうと思って」。海外で暮らす娘には、常に新しい刺激をもらっている。
○…華やかな舞台の裏側には、その何十倍もの地道な努力が隠れている。「日々の練習はもちろん、チラシやプログラム作り…やることはいくらでも」。心がけているのは、受け手目線で作ること。「自分目線ではなく、コンサートに来てくれる人、チラシを見る人の目線に立たないと。それは演奏も裏方仕事も一緒」。明確なゴールはあえて定めていない。「流れるままに。その方が、思わぬ素敵なものと出会うことがある」。抱える仕事は多いが、その声は明るく弾んでいる。
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