宮城県女川町の仮設住宅でオリジナルの布ぞうりを製作する人たちを支援しようと、座間市社会福祉協議会が9月17日から20日まで、材料となるTシャツを市民から募った。集まった613枚の「善意」は、9月25日に女川町へ送られた。
東日本大震災によって大きな被害が出た女川町。2年半が経った今も、仮設住宅での生活を余儀なくされている人がいる。仮設住宅に住む有志で作られているのが、「女川草履組合」だ。組合では生きがい作りの一環として、古くなったTシャツで布ぞうりを作っている。しかしTシャツが不足しているという。
市社協が、この現状を知ったのは、8月上旬の被災地支援バスツアー。ざま災害ボランティアネットワークの協力のもと、およそ25人の中・高校生が女川町を訪問した。この帰り道、参加者から「支援のためにTシャツを集めよう」と声が上がり、市社協を窓口に募ることが決まった。
当初は9月16日の「社協福祉まつり」で集める予定だったが、台風で中止となったため、17日から20日かけてサニープレイス座間で受け付けた。期間前に持ち込まれたものを含めて613枚が届いた。なかには、段ボールに50枚ほど詰めて持ってきた人もいたという。
市社協の小林孝行さんは「予想以上の反響で、『ありがとうございます』としか言いようがありません。Tシャツは皆さんの善意の形だと思います」と感謝の気持ちを話している。
問い合わせは市社協【電話】046・266・1294。
座間高生も一役
今回の募集で、約250枚を届けたのが、座間高校1年生の中田光理さんと山本晶子さん。バスツアーに参加した2人は、組合の人たちとの触れ合いを通じて支援を決意。9月7日と8日に開かれた座間高校の文化祭でTシャツを募ることにした。
文化祭まで間もなかったが、手作りのチラシで全校生徒に協力を呼びかけると、両日で230枚が集まった。さらに、祭終了後にも20枚の追加があった。
山本さんは「この活動で、座間に被災地を応援する人がいることが伝われば嬉しいです」と期待していた。また、中田さんは「仮設住宅で85歳のおばあさんと話をしました。震災の話では涙を流していたけれど、布ぞうりの話題になると表情が明るくなったのを覚えています。創作を通じて、今を楽しんで欲しいです」と話していた。
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