座間市に長く在住し、2008年に亡くなった芸術家・藤山貴司さんの回顧展が、平塚市美術館で12月1日(日)まで開かれている。同じく芸術に携わる妻・麻美さんは「同志として、できる限りのことをしたかった」と開催の意図を話す。
貴司さんは1950年長崎県生まれ。高校卒業後、創形美術学校(東京)を経て、パリ国立美術学校で研鑽を積んだ。立体から平面まで多彩な創作活動を展開し、流木やウレタンなどの素材を用いた「視つめられる物と触れる物のゆらぎ」シリーズや、「流出する子供達」などを手掛けた。ガンの宣告を受けた後は巨大な平面作品「眼なしうさぎの行進・セフィロト」を制作した。また、母校でもある創形美術学校の校長も務めた。
回顧展では「闇と光の交錯 その彷徨と回顧」と題して、初期から晩年までの作品50点ほどを展示している。28日(木)の午後3時からは、展示室で旧知の演奏家によるコンサートも予定されている(要観覧券)。
教育に尽力
「芸術家としてだけでなく、教育者としても精力的に活動していました」と麻美さん。2人は、大和市や座間市で30年にわたり教室を開いた。多い時は200人ほどの生徒が在籍していたという。教室では、子どもたちの生きる力を育もうと様々な創作物に挑戦した。「『子どもたちに伝えたい』という想いの強い人だった」。現在も麻美さんが小松原で教室を開いている。「教室などで触れ合った多くの人に見て欲しい。大きなエネルギーを感じることが出来ると思います」と呼びかけている。
開館時間は午前9時30分から午後5時(入館は4時30分まで)。観覧料は一般200円、高校・大学生100円(団体割引あり/毎週土曜日は高校生無料)。毎週月曜日は休館。
■平塚市美術館/平塚市西八幡1の3の3/【電話】0463・35・2111
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