昨年3月の放火によって大きな被害を受けた栗原神社(山本孝司宮司)で、かねてから再建工事が進められていた神楽殿と社務所がこのほど完成した。あさって4月20日(日)には地域住民を招いた落成式が開かれる。大矢一則総代長は「再出発の日を、地域の皆様と一緒にお祝いしたい」と来場を呼び掛けている。
同神社の神楽殿は1950年頃に建てられたもの。毎年9月の例大祭で地域住民がカラオケや舞踊を披露する舞台だった。一方の社務所は1997年に建て直され、氏子総会や書類保管場所として使用されていた。これらが放火によって焼失したのは、2013年3月7日。当時15歳の米国籍の少年が、両施設や一般住宅を全焼、または部分焼させたとして、非現住建造物等放火の容疑で逮捕された。
再建に住民の力
再建にあたっては住民の大きな協力があった。焼失した両施設や備品、解体撤去費用など、再建に必要な費用は約5950万円。ここから火災保険と見舞金を差し引いた、約3千万円が不足していた。この再建寄付金について住民に協力を募った結果、2583万3697円が集まった(4月3日時点)。
新しい神楽殿は、舞台の広さが35畳分。南側の境内に面してスライド式の窓が設けられている。舞台の西側には21畳の広間があり、ここを観客席にしてコンサートなどを開くことができる。「地域コミュニティを作る場所になって欲しい」と、住民への貸し出しを行う予定だ。神楽殿と社務所は広間を通じて、つながっている。
大矢総代長はこの13カ月を振り返り、「地域の方々が積極的にお手伝いしてくれたり、お見舞いに来てくれたりと本当に支えられました。皆さんと一緒だったからこそ、この災難を乗り越えられました」とコメント。両施設についても「みんなの魂がこもった建物」と表現する。
落成式は、20日の午前10時から開催。10時30分から神事を執り行った後、11時から関係者を招いた式典が行われる。11時40分からは、こけら落としのアトラクションとして、巫女舞いやお囃子が披露される。
問い合わせは大矢総代長【電話】046・251・0217へ。
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