「新しい朝が来た 希望の朝だ」というお馴染みのフレーズで、多くの人が一度は踊ったことがある「ラジオ体操」。体操を1974年から続けてきた「さがみ野早起き会」(佐藤廣平会長)が9月1日、結成40周年を迎えた。健康維持はもちろん、地域交流を深める貴重な場として歩んできた40年だ。
沁みこんだ日課
9月1日の午前6時20分過ぎ、40年前と同じ会場「なかよしひろば」(相模が丘3丁目)に、ポツリポツリと人が集まってきた。「おはよう」「調子はどう」と声を掛け合う参加者たち。ラジオ放送が始まる6時30分には、ケースの上に置かれたラジオを囲むように、25人ほどの円が出来た。放送開始に合わせて自然と体を動かし始める人々。第1、第2と体操をこなして活動は終了。40年を盛大に祝う事はしないほど、参加者にとっては体に沁みこんだ「日課」だ。
「毎日」がモットー
同会は、夏休み中の子どもと一緒にラジオ体操を踊っていた大人によって結成された。発起人で初代会長を務めたのは、ラジオ体操を生み出した旧逓信(ていしん)省に務めていた故・落合夷二(えぞじ)さん。その普及に熱心だった落合さんが呼びかけたのが始まり。当初の会員こそ佐藤会長を含む5人だったが、次第に増えて、1980年代後半には50人近くになった。会員ではない住民や夏休みの小学生が加わり、多い時には200人近くが集まったこともあるという。
ラジオ体操に取り組む団体では、冬は休みにすることもある。同会は「雨や雪が降らない限り毎日」がモットー。記録的大雪となった今年2月も、雪が止んで数日後には、公園中央の大木の根元にぽっかり空いた地面で活動したそうだ。
「踊らないと落ち着かない」と語るのは、同会幹事の渡部公江さん(82)。同じく幹事で、13年ほど前に相模が丘に移り住んだ岡本トクさん(71)は「知人がいっぱい出来ました。今では体操が終わった後、みんなでウォーキングするの」と嬉しそうに話す。
現在の正会員は32人。その多くが60代〜80代ということもあり、高齢化が大きな課題だ。「健康に良いし友人も出来る。定年退職した人に入会してもらえれば」と佐藤会長は期待する。その一方で、肩肘張らないのも大事だという。「無理せず、現状を維持するのも大切」と話した。年会費600円。問い合わせは佐藤会長【電話】046・251・3322。
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