2015年の幕開けにあたり、本紙では遠藤三紀夫市長に新春インタビューを行った。遠藤市長は、来春の開業を目指す座間総合病院の進捗について語ったほか、新消防庁舎の実施設計や北・東文化センターの耐震化などを含む新年度事業について話した。
(聞き手/編集長・澤口厚)
病院開業へ「着実に取り組む」
――まずは2014年を振り返って、市長が考える座間市の大きな出来事やニュースを挙げてください。
「新年あけましておめでとうございます。皆様には、健やかに新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。また、旧年中は、市政運営にご理解とご協力を賜りましたことに、年頭にあたりあらためて厚く御礼申し上げます。昨年は、国内では大規模な自然災害も相次ぎましたが、座間市においては嬉しいニュースも数多くありました。はじめに、座間市出身の兄弟プロボクサー井上尚弥、拓真選手の活躍。兄の尚弥選手には、日本最速での世界タイトル獲得を称え、座間市初となる市民栄誉賞を授与させていただきました。そして、市のマスコットキャラクター「ざまりん」。ゆるキャラグランプリ2014では、前回の35位から26位へと大躍進いたしました。ほかにも朗報が多々ございました。今年も皆様の素晴らしいご活躍を期待しております」
――市消防団が活躍した1年でもありました。
「県消防操法大会で優勝、全国消防操法大会で準優勝という素晴らしい成績を残し、私たちも大いに元気をもらいました。先に挙げた井上尚弥選手やざまりんも含め、2014年は座間が全国から注目を集める話題が多い1年でした」
救急体制 拡充へ
――キャンプ座間返還予定地で開業予定の座間総合病院について。昨年11月、病院事業者の社会医療法人ジャパンメディカルアライアンス(JMA)によって工事が始まり、開業がぐっと近づいてきた感があります。今の率直なお気持ちは?
「これまでご理解、ご協力を賜りました市民の皆様と関係機関の皆様に心から感謝いたします。市民の皆様が切望してきた病院誘致があと一歩で結実します。今後も市内の救急医療体制の充実のため、2016年4月開院の実現に向け着実に取り組んでまいります」
――座間市外への救急搬送率は約74%に達しています。座間総合病院の開業後、この数字はどのように変わっていきますか?
「座間総合病院は13診療科目、352床ということで計画をいただていています。座間市・JMA・座間市医師会等では、救急搬送の80%を市内完結させたいと考えています。4人に3人が市外搬送されている現状を考えると、80%を市内完結できるようになれば、大きな前進です」
インフラ整備
――キャンプ座間返還予定地の利用構想には、病院に加え、新消防庁舎などが盛り込まれています。これらが完成すれば、周辺道路の交通量が増えることが予想されます。救急車両のスムーズな移動のためにも、交通インフラ整備が必要だと思いますが、何か計画はありますか?
「返還予定地周辺の交通については、県道51号町田厚木線と入谷バイパスとの立体交差の真下に返還予定地内の新設道路と接続する交差点を設けることにより、救急車両を含めたスムーズな通行を図りたいと考えており、現在、神奈川県や県警察本部と協議中でございます」
――交差点設置はいつごろになりそうでしょうか?
「県や県警本部との協議にもよりますが、座間総合病院が開業する2016年春には間に合わせたいと考えています」
――新消防庁舎の完成の目安は?
「2015年度に、新消防庁舎の実施設計に着手する予定です。2016年度に建設し、完成は2017年度を見込んでいます」
――昨年10月、リニア中央新幹線の工事計画が、国交省によって認可され、着工が現実味を帯びてきました。市では、市内の地下水への影響を懸念して、詳細な調査などを求める意見・要望書をJR東海に提出しましたが、十分な返答が得られなかったように思います。市では今後、どのような対応を考えていますか?
「市としては、座間市地下水採取審査委員会の意見に基づき、東海旅客鉄道株式会社にしっかりとした回答を求めてまいります」。
新年度見通し
――2014年度の当初予算では、公共施設や道路整備などに伴う投資的経費を大幅に増やし、14年ぶりに30億円を超えました。2015年度の財政の見通しはいかがでしょうか?
「2015年度の歳入は、一般財源総額の増は依然として見込めず、歳出は、社会全体の高齢化による扶助費等の増加が見込まれます。このような厳しい財政状況下ですが、歳入財源の確保及び歳出予算事業の見直しを行い、新年度予算編成に取り組んでまいります」
――新年度の主な取り組みをお聞かせ下さい。
「来年度も第4次座間市総合計画の着実な推進を図ってまいります。主なものとしては座間南林間線や芹沢公園等の整備に引き続き取組みます。さらに東地区、北地区文化センターの耐震化とエレベーターの設置をおこないたいと考えております」
――最後に、市民へのメッセージをお願いします。
「本年も市民の皆様とともに手を携え、『ともに織りなす 活力と個性 きらめくまち』の実現に誠心誠意努力してまいりますので、皆様の一層のご理解とご協力をお願い申し上げます」
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