国際的な防災戦略を定めるため、国際連合などが10年ぶりに宮城県仙台市で開催した「国連防災世界会議」に、座間市の市民団体・ざま災害ボランティアネットワーク(災ボラ)の濱田政宏代表が参加し、座間市と2013年から共催している防災訓練「シェイクアウト」を発表した。世界各地の防災教育の実践例として取り上げられたもので、市と市民の協働が高く評価されたかたち。
国連防災世界会議は1994年と2005年に、横浜市と神戸市で開催されており、今年で3回目を数える。今回は3月14日から18日まで仙台市などで開かれ、193の国連加盟国・国際機関・NGOから約5千人が参加。東日本大震災の経験と教訓を、世界に発信する場として注目された。
シェイクアウトは米・カリフォルニア州を発祥とする、事前登録型の防災訓練。特定の日時に登録者全員がそれぞれの場所で安全行動を実施する。座間では2013年1月23日に、市と災ボラの共催で初開催。今年も同日に開かれ、事前登録者数が5万2753人にものぼった。
座間のシェイクアウトが取り上げられたのは、国内外の地方自治体や地域団体が防災・減災の取り組みを一般公開する「パブリックフォーラム」。シェイクアウトは全国各地の自治体で行われているが、座間市は市民と行政が協力しながら取り組んでいる点が特筆に値するとして、フォーラム主催者から打診を受けた。
14日、東北大学川内北キャンパスで登壇した濱田代表は、成功の要因として市民と市が協働している点、幼稚園や学校など教育機関に普及した点、行政の防災意識の高さなどを、約9分間にわたって説明した。
国際会議での発表に、「座間のシェイクアウトを世界に発信できて嬉しく、誇らしい気持ち。災ボラの会員や市職員の熱意が融合し、花開いた」と喜んだ。
来年は「質」
市と災ボラでは来年も1月23日(土)にシェイクアウトを開催する予定。「来年は量より質を高めたい。特に、子どもの保護者の防災意識向上を図りたい」と濱田代表は話している。
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