消防指令センター 4月1日から本格始動 3市が応援体制を確立
座間、海老名、綾瀬3市の119番通報の受信や災害出動指令など消防通信業務の一元化を目指して設置が進められていた「消防指令センター」が、4月1日(水)から共同運用を開始する。
3市の約34万人の生命と財産を守る同センター。従来は各市で指令室を設け、お互いに連携を図ってきた。しかし近年は消防行政の環境が複雑化し、広域化する災害への対応や高い水準の住民サービスの提供など、効率化を含む基盤強化が課題となっていた。
そこで消防行政の広域化を巡り、2008年から座間、海老名、綾瀬の3市が指令業務の共同運用に関する議論と検討を重ね、11年に開設を決定。14年に相鉄「かしわ台」駅東側の旧海老名消防署北分署跡地で建物が完成した。
最先端システムの導入や3市の消防指令業務が共同指令センターに集約され、高度化、効率化が期待できるという。
迅速化に一役
同センターが災害発生状況や消防・救急車両の出動状況の情報を一元化して把握。今後119番通報はすべて同センターで受付け、3市の行政区に関係なく相互応援出動することで現在よりも迅速な対応が可能となった。
また高齢者や障がいがある人、いわゆる災害弱者に対しても新たな対応が始まる。耳や言葉の不自由な人からの要請について、これまで在宅時の使用を想定したファックスで対応していたが、外出先からの要請も可能にするため、携帯電話やスマートフォンを利用してインターネットから通報できる「WEB119」を導入した。
加えて、経費の削減も見込まれている。16年5月末までに消防無線のデジタル化が国の方針で決定している。3市が統合することで設備投資の抑制や人件費の削減、施設整備費、維持管理費の節減などがある。
運用については3月5日から試験的に行われており、救急では、すでに行政区を超えた応援出動も行われているという。
|
|
|
|
|
|