県立座間谷戸山公園の園長に就任した 大澤 克重さん 入谷在勤 61歳
飾らず、一生懸命に
○…自然と人が融合した里山の風情を残す観察公園として、年間およそ43万人が訪れる座間谷戸山公園。園内を歩き、住宅地からほど近い場所とは思えぬほどの静けさや、野鳥の鳴き声が響く環境に魅了された。「人の手が加えられた、里山ならではの自然をしっかり維持するのが役目」――。就任から1カ月が経った今、そう胸に抱いている。
○…18歳から42年にわたり神奈川県の職員として働き、道路の建設・整備など土木に関わる仕事に従事してきた。2014年から県立公園の指定管理者である(公財)県公園協会で働き始め、昨年は厚木の七沢森林公園で副園長を務めた。今回は初の園長という立場だが、気負いはない。大仰な目標を掲げるのではなく、来園者が「安全かつ快適に過ごせること」が一番だという。「パトロールして安全を確保したり、訪れた人が気持ちよく過ごせるよう丁寧な対応を心がけたい」。今すぐ出来ることからコツコツと、着実に取り組んでいく。
○…山形県の出身。現在は、伊勢原市で妻と子どもと暮らす。趣味はウォーキング。休日は多少の雨降りでも、1時間30分ほど自宅周辺を歩く。健康維持のために始めたが、今では、動かないと落ち着かないほど。ウォーキングは、仕事で抱え込んだ悩みや課題を整理する時間でもあるそうで、「どうしようもなくなると、とりあえず歩く。不思議と考えがまとまります」と爽やかな笑顔で話す。
○…肩肘を張らない、自然体な佇まいが魅力の1つ。55歳頃までは何事も全力投球だったが、フッと肩の力が抜けたそう。一生懸命に取り組む姿勢は変わらないものの、どこか心が軽くなった。今でも周囲からは「生真面目」と評され、「約束を破ることが大嫌い」と語る。だが、そこに窮屈さや息苦しさは無い。これからは座間市民にとって財産であり、憩いの場でもある公園を、おおらかな眼差しで見守っていく。
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