県内各地の消防隊員が訓練の成果を競う「第40回 県消防救助技術指導会」の「ほふく救出部門」で、座間市消防本部第2警備課の畑中宏紀さん(38)・並木碧さん(32)・曽根恵治さん(30)のチームが優勝し、全国出場を決めた。同本部が指導会で優勝するのは3年ぶり、ほふく部門では9年ぶりの快挙。
指導会は、隊員の防災意識と技術向上を図るため毎年開かれている。今年は6月17日に、厚木市の県総合防災センターで行われた。
ほふく部門は3人1組で競技する。2人の救助者は、空気呼吸器や確保ロープを身に付けた後、1人が長さ8mほどの「煙道」を潜り抜けて、先に居る要救助者を助ける。タイムや行動の正確性を競う。指導会では全部で10種目が行われるが、ほふく部門は最多36チームが出場。全国に進めるのは、1位のみと「狭き門」になっている。
救助者を務めた並木さんと曽根さんは2年前からチームを組んでおり、昨年はあと一歩で全国を逃した。今年は、そこに大会経験豊富な畑中さんが加わり、4月から業務の合間を縫って練習を積んできた。
優勝するには、全ての行動を正確に行い、減点されないことが「絶対条件」。その上で、タイムをどれだけ縮めるかが鍵になる。3人は、目標時間を37秒台に設定した。練習では35秒台を出すこともあったが、過去の優勝チームの成績を分析するとともに、「タイム」と「正確性」のバランスが取れる点を見極めた。
迎えた本番では、「実力を発揮すれば結果は付いてくる」と臨んだ。1つ前の大和市消防本部が見せた好演技にも動じることなく、大会最速の37秒2を記録。2位の大和市とはコンマ3秒の差だった。
畑中さんは「自分は過去に優勝できず悔しい思いをしました。後輩たちが素晴らしい成績を残すことが出来たのが嬉しいし、ホッとしています」と話した。曽根さんは「2人と一緒に全国に行きたいと強く願っていました」と振り返った。
目指すは日本一
全国は8月29日に神戸市で開催される。並木さんは「これからの2カ月は、どんな環境でも実力を発揮できるように訓練を積みます。そして、自分たちを支えてくれている隊員や家族のためにも優勝を目指します」とコメントした。
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