神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
座間版 公開:2015年8月21日 エリアトップへ

座間市遺族会の会長を務める 若林 伸治さん 座間在住 75歳

公開:2015年8月21日

  • LINE
  • hatena

「平和の尊さ、後世へ」

 ○…戦争で家族を亡くした約140人が所属する市遺族会。戦没者を顕彰し、戦争の悲惨さや平和の尊さを後世に伝えようと、慰霊祭への出席、靖国神社への参拝、パネル展などに取り組んできた。全国各地の遺族会にとっての大きな課題が、高齢化に伴う会員減少だ。終戦から70年が経ち、会員の大半は70代後半から80代。子ども世代の参画を促すべきという意見もあるが、戦争体験者にしか分らない感情や考えが存在する。どこまで裾野を広げるべきなのか、難しい選択を迫られている。

 ○…実家は麹(こうじ)を作る農家。父親は1941年に出征して帰らぬ人となり、弟は病死した。父親が戦地に赴いた時は1歳と幼く、その人柄も知らず、顔も写真で見るばかり。年齢を重ねるにつれ、父親がいない寂しさを感じる機会が多くなった。それだけに、女手一つで育ててくれた母に対する感謝の想いは言い尽くせない。仕事が忙しく、「親子ベッタリ」とはいかなかったが愛情を注いでくれた。遺族会の面々も同じ境遇の仲間としてかけがえの無い存在。戦争の苦労をお互い話すわけでは無いが、もっと深いところでの連帯感を感じている。

 ○…妻と結婚し、3人の娘、4人の孫に恵まれた。好きな言葉は「努力」。大学卒業後に就職した会社では、新規事業のゴルフクラブ販売に携わった。実績が無いなかでの小売店への営業は厳しかったが、幾度も訪問を重ねて誠意を示すと、最初こそ冷淡な反応だった店主も「君も飽きずに来るね」と契約を結んでくれた。「地道に努力を貫けば結果は付いてくる」を胸に生きてきた。

 ○…会長を務めて8年。バトンタッチする前に、成し遂げたい事が1つ。市内の学校に「戦争の語り部」を招くことで、子どもに平和の大切さを伝えたいという。「戦争の記憶を風化させてはいけない」。戦後70年の今年、その想いを改めて強くしている。

座間版の人物風土記最新6

笹岡 泉さん

フェイスブックページ「We Love Zama」のタウンリポーターを長年務める

笹岡 泉さん

緑ケ丘在住 70歳

1月31日

松田 恵三さん

28日(火)まで行われている第3回「座間市民写真展」の実行委員長を務める

松田 恵三さん

栗原中央在住 80歳

1月24日

永野 貴義さん

高座クリーンセンター環境プラザの施設長として施設の情報発信に力を入れる

永野 貴義さん

46歳

1月17日

増田 修孝(のぶたか)さん

1月1日付で(一社)座間青年会議所の理事長に就任した

増田 修孝(のぶたか)さん

栗原中央在住 38歳

1月10日

出口 有加さん

市内で出版社「犀(サイ)の工房」を営む

出口 有加さん

四ツ谷在住 38歳

1月1日

徳永 誠さん

座間市立市民交流プラザ「プラっとざま」の所長を務める

徳永 誠さん

座間市在勤 57歳

12月13日

あっとほーむデスク

  • 11月8日0:00更新

  • 11月16日0:00更新

  • 4月20日0:00更新

座間版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2020年1月31日号

お問い合わせ

外部リンク