台風やゲリラ豪雨による冠水被害が多い場所として知られる市道38号線で、雨水排水管の新設工事が進められている。10月上旬には完了する見込み。市では、2カ年計画で実施中の道路改良工事と合わせて、雨水被害を「緩和」させる狙いだ。
冠水の多発地域
市道38号線は栗原と広野台の境にある南北3・3Kmほどの幹線道路。同線沿いの座間近代乗馬クラブと座間洋らんセンター周辺エリアで近年、大雨による被害が多発している。2013年4月には集中豪雨によって同クラブ事務所が床上浸水し、翌年10月には2週連続の台風で道路が数十mにわたり冠水した。
市下水道課によると、この周辺の道路は「たるみ」や深さ70cmほどの「谷」があり、近隣の畑や工場に降った雨が流れ込みやすい地形になっている。このため既設の雨水排水管では対応しきれず、被害拡大の一因になっているという。
工事では約250mにわたり太さ25〜50cmの排水管を新設する。雨水被害の「解消」とは至らないが、「緩和」を図るという。事業予算額は3594万円。
38号線では改良工事も進められている。当該区間はまだ着手されていないが、来年度までに完了する予定で、両端に排水機能を備えた側溝が設けられる。
「不安は残る」
蘭の栽培・販売を手掛ける洋らんセンターでも数年前、資材倉庫や温室が浸水し多額の被害が出た。同センターを経営し、台風やゲリラ豪雨対策に頭を悩ませているという加藤春朗さん・春幸さん親子は、工事について「今より状況が上向きになることは歓迎したいです」としながらも、「周辺地域の開発によってここ数年、雨水被害が多くなりました。(工事が終わっても)まだ不安は残ります」と複雑な心境を明かした。
座間版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|