神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
座間版 公開:2016年1月22日 エリアトップへ

芹沢地区のどんどん焼き 400年続く「火」絶やさず 会場閉鎖の苦難乗り越え

文化

公開:2016年1月22日

  • LINE
  • hatena
団子を焼き、無病息災などを祈る住民ら
団子を焼き、無病息災などを祈る住民ら

 市内の芹沢地区でおよそ400年続けられているとされる「どんどん焼き」が今月16日に行われ、約300人が詰めかけた。昨年まで会場にしていた広場が9月に閉鎖されたことで、一時は開催が危ぶまれたが、地域住民が市に掛け合って代替場所となる広場を確保。「伝統の火を絶やしたくない」とあきらめなかった姿勢が実を結んだ。

 どんど焼きや左義長とも呼ばれるこの火祭りは、毎年1月中旬に市内各所で行われている。正月飾りや団子を焼き、1年間の無病息災や五穀豊穣を祈る。

 主催者の芹沢連合自治会の飯島博幸会長(65)によると、芹沢のどんどん焼きは、地区内の道祖神を奉る催し。この道祖神は戦国時代末期、甲斐から移り住んだ武田氏の人々が建てたとされるもので、祭りも建立後間もなく始まったという。

 「昔は今と違って、死と隣り合わせの生活だったと思う。それだけに、無病息災や五穀豊穣を願う想いも強かったのでは」と飯島会長。伝統行事は住民によって次世代に継承され続け、第二次世界大戦中も途絶えることは無かったという。

存続へ、市に要望

 開催場所は、戦後の都市化に伴って、道祖神近くの道路、一般宅の庭など変更を余儀なくされてきた。昨年まで会場だった「芹沢多目的広場」は、市と土地所有者の貸借契約が終了して閉鎖。この広場は夏祭りなども行われ、地域拠点とも呼べる場所だった。それだけに住民のショックも大きかったが、有志らが代替場所を要望した結果、近くに「子供広場」が開設される運びとなった。どんどん焼きも子供広場と、隣接する山王神社の敷地を使い、開催できることになった。

主催者「ホッとした」

 16日は好天にも恵まれ、親子連れなどが来場。木の端に吊り下げた団子を焼きながら、新しい1年の幸せを祈った。また、玄関先に飾ることで魔除けになるという、焼けた竹が来場者に配られた。

 毎年訪れているという夫婦は、「これまでの会場が無くなったと聞いて心配していました。存続に尽力した方々に感謝したい。これからもぜひ続けてもらえれば」と話していた。飯島会長は「どんどん焼きは、私たちの誇り。地域の皆様のご理解のおかげで無事に開催でき、今はただホッとしています」と安堵した表情を浮かべていた。

座間版のトップニュース最新6

交通拠点設置を目指す

相武台南口

交通拠点設置を目指す

行政・地域協力し実現へ

1月31日

花壇活動続けて20年

さがみ野

花壇活動続けて20年

「孫誕生がきっかけで」

1月31日

9年ぶりの頂点目指す

9年ぶりの頂点目指す

東海大相模 春の選抜出場

1月31日

戦闘機「雷電」の部品発見

戦闘機「雷電」の部品発見

所有者から市に寄贈

1月24日

「凧」通して地域と交流

座間養護学校

「凧」通して地域と交流

座間市大凧保存会と

1月24日

3月6日オープン

市内初映画館

3月6日オープン

最新鋭の映像機器導入

1月17日

あっとほーむデスク

  • 11月8日0:00更新

  • 11月16日0:00更新

  • 4月20日0:00更新

座間版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2020年1月31日号

お問い合わせ

外部リンク