市消防本部と、4月1日に座間総合病院を開院する社会医療法人ジャパンメディカルアライアンス(JMA/海老名市)がこのほど、病院内に「派遣型救急ワークステーション」を開設する協定書を締結した。ワークステーションには救急隊員が待機し、医師の指導による研修に取り組むほか、出勤要請にも対応する。隊員の能力向上や、消防と病院の連携による救急体制充実が期待されている。
院内に隊員派遣ステーション
ワークステーションは、病院の時間外・休日出入り口近くに設けられる。平日午前9時から午後5時まで、救命士を含む救急隊員3人と高規格救急自動車1台が待機する。
設置の大きな狙いが、隊員のレベルアップだ。同本部の救急救命士は、県北・県央エリアの再教育実施基準によって、2年で64時間以上の病院実習が必要とされている。市内には病院実習の場所がなく、同本部ではこれまで北里大学病院(相模原市)で実施していたという。
座間総合病院にワークステーションが設けられることで、待機状態を維持しながら、医師や看護師の指導を直接受けられ、最新の知識や技術習得につながる。また、隊員と病院スタッフとの連携強化によって、救急医療の質向上も図る狙い。さらに、将来的には救急出動の際に医師が同行するケースも検討されているという。
救命率向上へ
今月18日、開業を目前に控えた同病院で、調印式が執り行われた。市や病院の関係者が見守るなかで、篠崎光平消防長と渡潤病院長が調印書にサインを交わした。
篠崎消防長は「医師や看護師の方々と顔の見える関係を築くことが、救命率向上に繋がるはず。市民の安全と安心に貢献したい」とコメントし、渡病院長は「救急医療充実は、病院に課せられた大きな使命です」と意気込みを語った。
座間総合病院は、市内救急医療の中核を担う施設として期待されている。現在、救急搬送患者の市内受け入れ率は3割を下回っており、同病院では相模台病院や相武台病院と連携して、市内受け入れ率80%実現を目指している。ワークステーションは5月以降に運用開始される予定。
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