4月末に発表された春の褒章で、公共の利益に貢献した人などが選ばれる「藍綬(らんじゅ)褒章」を、相武台在住の溝呂木靜枝さん(79)が受章した。座間市明るい選挙推進協議会の一員として37年にわたり、選挙啓発に尽力してきたことが評価されたもの。受章について溝呂木さんは「会員の皆様に支えられてこそ。嬉しい」と喜んだ。
同協議会は選挙が適正に行われるよう、普及啓発に取り組む組織。正会員と賛助会員含めて40人が在籍し、選挙前は駅やスーパーでリーフレットを配りながら投票を呼び掛ける。また、投票立会人も務める。
溝呂木さんは1979年、当時努めていた民生・児童委員の先輩に勧められて入会した。今では会員のなかでも大ベテランになり、2001年からは副会長も任されている。
受章を受け、お祝いの言葉が多数届いたそう。今月上旬に行われた「市大凧まつり」の会場で声をかけられることも多かったと言い、「『おめでとう』『頑張ったね』なんて言われて」と顔をほころばせた。
若者に期待
会員として取り組むべき課題が、投票率の向上。加入した頃は、市議選の投票率も70%を超えていた。2012年に行われた市議選では、無投票となった市長選の影響もあって39・98%にまで落ち込んだ。「投票しても(政治は)変わらない」「誰がやっても同じ」。新聞やテレビではそんな言葉も目にするようになった。「『政治』は私たちの日常生活とも関わりある身近な存在です。より良い生活や社会を実現するためには、有権者の皆様がしっかりと政治家を判断して、一票を投じないと駄目」――。街頭で啓発活動する際は、そんな想いをこめている。
投票率が低下するなかで、「期待」していることもある。若者の政治参加だ。今夏の参議院議員選挙以降は、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられる。どれだけの人数が投票所に足を運ぶのかは未知数。しかし、孫に尋ねると、「絶対行く」と心強い言葉が返ってきたそうだ。「好奇心が強い世代だから。1人でも多くの人に選挙に関心を持ってほしいですね」と期待している。
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