市は、昨年9月から一部中学校で試行導入している「選択式給食」を、早ければ来年9月をめどに全校実施すると発表した。選択式給食は希望者のみ注文する給食で、外部業者が調理してから個別容器に入れて搬入する。市は本格実施の理由について「他校からも開始を望む声が多かったことや、試行導入校でのアンケート結果などを総合的にふまえた」と話している。
これまで牛乳だけを配るミルク給食を実施してきた市立中学校。2007年、中学校給食の早期実施と調査委員会設置を求める陳情が市議会で採択されると、市は09年に「市立中学校給食のあり方検討懇話会」を設置。有識者や学校関係者、保護者代表らが協議を重ねてきた。当初、校内に調理室を設ける「自校調理式」も視野に入れていたが、設備導入や改装にかかる費用などが高額に上ることなどから、外部業者に調理と搬入を委託する「デリバリー給食」を採用した。必要に応じて1食ずつの注文が可能だが、2カ月前の申し込みと事前振り込みが必要となる。
給食を求める声がある一方「家庭弁当で親子のきずなを深めたい」といった声もあり、給食と家庭弁当のうち好きな方を選べる「選択式」に着地。現在試行導入中の東中学校と栗原中学校では家庭から持参した弁当を食べる生徒と事前注文した給食を食べる生徒が一緒に昼食を楽しんでいる。
利用率は28%
試行導入中の2校で、給食を利用している生徒は全体の約28%(2016年4月から9月分実績)。給食を利用する理由として「栄養バランスが良さそうだから」「家事負担の軽減のため」といった理由があげられたという。
市学校教育課は「現状、おおむね2カ月前までに申し込みを行わなくてはならず、改善を求める声も出ている。そういった声にできる範囲で応えられるよう調整を図りつつ、来年9月の全校実施を目指していきたい」と話した。
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