還暦軟式野球チーム「川崎ドリーム」のキャッチャーとして、全国制覇に貢献した 河野 利次さん ひばりが丘在住 66歳
どっしり構え仲間導く
○…60歳以上の選手がグラウンドではつらつとプレーしている「還暦野球」。キャッチャーとして所属する川崎ドリームが、第32回全日本還暦軟式野球選手権群馬大会で優勝した。チームにとっては3回目、自身にとっては初の全国制覇に、「一夜明けてから実感がわいた。最高の気分」と声を弾ませる。優勝まで残りアウト2つのところで足をつるアクシデントに見舞われた。それでも、「流れを止めたくなかったから黙っていた」。気合で栄冠を手にした。
○…宮崎県日南市出身。工業高校を卒業し、厚木市にあるアンリツ(株)の前身・安立電気で電子機器の設計などに携わった。会社の野球部には入社後すぐ入部。「最初はへたくそだったよ」とはにかむ。国体準優勝を果たすなど強豪だったチームをマネージャーとして裏方で支え、昼休みには先輩のエース投手のブルペン捕手として球を定年まで受け続けた。川崎ドリームに入部したのも、その先輩の誘いがあったからだ。「的が大きいから投げやすいのかも」。今や15年連続全国大会出場チームの扇の要にまで成長を遂げた。
○…「人を集めて何かするのが好き」。会社のOBや後輩を自宅に招き、飲みの席を設けることが楽しみの一つだという。居住しているマンションでは、自治会長を務めている。地域行事や趣味のゴルフで外出することが多く、「一日中ゆっくりしている日は無いかな」と快活に笑う。孫の話になると表情が一段と和らぐ。「おもちゃを買って家に置いておくと、見つけて喜ぶんだよ。反応を見るのがいつも楽しい」
○…チームのユニフォームには、全国制覇の数だけ星がついている。4つ目の星を狙うのはもちろん、さらなる目標は69歳以上の古希野球での全国制覇だという。そのためにも、毎週土曜日の練習は欠かさない。「人生で今が一番楽しいかもしれない」――。生涯現役を胸に誓い、ミットを構え続ける。
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