あす19日に落慶式を行う龍源院の本堂建設委員会の委員長を務める 飯島 隆夫さん 入谷在住 79歳
半世紀の想い込めて
○…築90年近い本堂の建て替えが、檀信徒総会で承認されたのが2011年。5年以上かけて尽力してきた、本堂の完成を祝う落慶式が目前に迫る。「苦労もあったから。ホッとしたというのが今の気持ち」。日本有数の宮大工である小川三夫氏が基本設計した新本堂については「胸を張れる、素晴らしい場所です」と満面の笑みだ。
○…龍源院との関わりは深く、妻の祖父や父親の代から総代を務めている。義父に代わり総代を継いだのが、約50年前。当時は銀行員として働いていたこともあって会計を任されるようになり、18年前には総代長を拝命した。「こんなに長く携わることになるとは。これもご縁ですね」としみじみ。過去には位牌堂や庫裏の建設に携わったが、本堂はそのなかでも一大事業。寺は地域に開かれ、住民に愛されるべき存在だとして、新本堂がシンボルになることを願っている。
○…60歳で定年退職してから16年にわたり、犯罪をした人々の更生を助けるため保護観察などを行う保護司として活動。11月3日にはその功績が認められ、市から表彰された。支援対象は中学生から高齢者までと幅広く、世代に応じた接し方が必要とされる。在職中は、若者とコミュニケーションを図るため10代の流行を孫から教わった。また「誰でも褒められれば嬉しい」と、相手の長所を見つけることを心掛けていたそう。時に家族にも話せないような真情を吐露してくれることが、嬉しい出来事だった。
○…仕事に地域活動にと外出する機会が多い人生を陰ながら支えてくれたのが、妻・正江さん。昨年に本堂の完成を見ずに亡くなったが、今なお感謝の気持ちは尽きない。現在は、子どもや孫たちの存在が、生活に彩りを与えてくれるという。趣味は御朱印の収集。日本各地を巡り、14年かけて100個以上を集めた。御朱印帳は3冊目になり、これから先も集め続けたいと考えている。
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