神奈川県還暦軟式野球連盟が主催し、60歳以上の選手たちが競う県秋季大会・2部の決勝戦が今月12日にあり、市内を拠点とする「座間クラブ」(児島年夫代表)が川崎プライムを破り、発足9年目にして初優勝に輝いた。今大会の結果によって、来年3月の県春季大会での1部昇格が決まった。市のチームが1部に上がるのは初。
同連盟には約30の還暦野球チームが加盟しており、3部制の大会が春と秋に開かれている。1部と2部は、下位2チームと上位2チームが入れ替わる仕組み。12チームで争う2部は、3ブロックの予選と決勝トーナメントで行われる。
約6年前から連盟に在籍している座間クラブの最高成績は、2部の3位(2013年)。昨年春は3部に降格していたが、1期での2部昇格を果たしていた。
諦めない心勝利呼び込む
攻守ともに総合力の高さがチームの特徴。絶対的な選手がいない分、全員野球を信条としている。今大会では特に、打線がつながることでの「爆発力」が発揮され、優勝を手繰り寄せた。「今のチームは、劣勢でも諦めない。『ここぞ』という場面で集中打が出る」と児島代表は強調する。
その象徴的なシーンが、川崎プライムとの決勝。初回に4点を先制した座間クラブは5回にも1点追加し、試合を優勢に進めた。反撃されたのは5回と6回。それぞれ2失点して1点差に詰め寄られた。しかし、相手が勢いづくなかで迎えた最終7回に一挙5点。児島代表は「嫌な流れを打ち消した。監督を中心としたチームワークの賜物」と語る。
地域貢献掲げ
座間クラブは2007年、ひばりが丘の60歳以上の「野球好き」を中心として結成された。現在は63歳から75歳まで25人が所属し、ひばりが丘小学校で毎週日曜日に練習している。市内に還暦野球チームは5チームあるが、同連盟に加盟しているのは座間クラブのみ。
児島代表が目標に掲げるのが、野球離れが叫ばれる子どもたちにその醍醐味を伝え、大人たちに健康づくりの大切さを訴えること。「還暦を過ぎた私たちは、チームのことだけ考えていては駄目。スポーツを通じ、街に貢献できれば」と話す。
初となる1部での大会は、来年3月末から行われる予定。全国優勝の経験がある強豪も在籍しており、「まずは残ることが第一。そのためにもっとトレーニングを積み、全員野球に磨きをかけたい」と意気込んでいる。
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