座間市の友好交流都市である福島県須賀川市に元気と活力を届けようと、鈴鹿明神社神輿保存会「入谷睦」(酒瀬川竜也会長)が11月11日(土)、須賀川で開かれる伝統行事「松明あかし」に参加する。今年2月、同保存会の会員を中心とした実行委員会(吉川正剛委員長)が立ち上がり、震災の時以来の神輿渡御を計画、6年ぶりに参加することが決まった。
「松明あかし」は、須賀川で400年以上続く歴史のある伝統行事。10メートルにもなる巨大な松明を一斉に燃やす祭りで、日本三大火祭りの一つとして例年多くの観光客が訪れる。起源は戦国時代にまでさかのぼり、約420年前に炎上した須賀川城の城主や家臣の鎮魂を祈るために始まったとされる。
2011年、東日本大震災が発生した年は、犠牲者の追悼と復興を祈願して開催された。当時から友好交流都市だったことから、同保存会は神輿で元気を届けようと同年11月に松明通りで開かれるパレードに参加。須賀川市の市民とも一緒に神輿を担ぎ、復興の思いを共有した。
再会の約束果たす
吉川委員長によると今回の参加は須賀川市役所の新庁舎が今年中に完成することがきっかけになり、座間・須賀川友好神輿渡御実行員会を立ち上げたという。吉川委員長は「市民の復興のシンボルである市役所が完成したことを祝いたい」と思いを語ると同時に、「前回訪れた際に、須賀川の方から『また来てください』と言われていました。その約束が果たせます」と感慨深げに話す。
神輿渡御には同保存会の会員のほか、鈴鹿明神社氏子会、氏子青年会、囃子保存会などの会員らが参加する。また、座間市消防団の団員も含め約80人が当日出発する。須賀川市役所での式典(午前10時50分)には遠藤三紀夫市長、松明通りでの式典(午後1時20分)には鈴鹿明神社の古木普総宮司が出席する。神輿渡御は、式典後に市役所新庁舎前と松明通りで2回行われる。同保存会は、再度、須賀川市民と一緒に神輿を担ぎたいとしている。
特製の社名旗に「絆」
神輿は、前回同様、小田急電鉄(株)大野工場から2007年に奉納された欅手造神輿を担ぐ。また、神輿の正面に飾り付けられる社名旗も特別に作られ、同神社の紋の上に「祝友好神輿渡御 絆 座間・須賀川」と描いたものになった。手がけたのは同保存会の会員で東京手描友禅の伝統工芸士、佐波古直明さん。佐波古さんは牡丹染額も制作し、記念品として贈呈する。
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