耳が聞こえない人とコミュニケーションを図るため、会話を要約して文字に起こす「要約筆記」。市内で担い手を養成するための講座を定期開催している「要約筆記と手話 ひまわり会」(戸田良江会長)がこのほど、設立25周年を迎えた。元NHK手話ニューキャスターらをゲストに招き、感謝の集いを開く。
1993年に設立されたひまわり会は、要約筆記や手話、手話ダンスを学んでいるサークル。現在は44人が所属し、月3回の例会のほか、市民向けの要約筆記講座などを行っている。「要約筆記と手話は両方とも貴重な情報源」と戸田会長が語るように、両方を学ぶことで密に意思疎通を図ることをめざしている。
立ち上げから四半世紀にわたり会を引っ張ってきた戸田会長。自身は高校3年生の頃に耳が聞こえなくなった。「座間には手話サークルはあったが、要約筆記の団体は無かった」と振り返る。きっかけとなったのが、1歳で失聴した息子さんの存在だ。「ろう者がみんな手話を話せるというわけではない。自分の子どもが大きくなった時、要約筆記が絶対に必要だと感じた」と、同会の設立を決意した。「聞こえないと世界が狭くなってしまう。活動での何気ない会話が、発見や情報収集につながることもある」とにこやかに語る。
担い手が不足
現在、要約筆記ができる会員は6人。戸田会長は「担い手が少ないのが課題。今回の集いで、広く知っていただく機会になれば」と話している。要約筆記で約10年、戸田会長を支えてきた長嶋光江さんは「まだまだ世間に知られていない。もっと広まっていけば皆さんのお役に立てると思う」と話し、志を共にする仲間が増えることを願う。
3年前から同会で活動する大崎惠子さんは「年をとって聞こえが悪くなった人にも、要約筆記は必要になる。これを節目に新たなスタートを切りたい」と決意を新たにした。
D&C!で感謝の集い
同会の25周年感謝の集いは3月24日(土)、D&C!座間市役所店で開かれる。時間は午後2時半から4時半(受付け開始は2時)。
二部制で、第一部では元NHK手話ニュースキャスターの高島良宏氏、谷田道子氏、現役同キャスターの板鼻英二氏によるトークショーを開催。第二部では会員が手話ダンスを披露する。入場千円(お茶・お菓子付き)。事前申込み不要。問合せは長嶋さん【電話】046・255・0207。
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