横内謙介の劇場シアター談義 ―3 ―
井上ひさしさんの言葉
文化による町興しの可能性を考える時、私は井上ひさしさんが、生前、劇作家仲間に繰り返し語っていたエピソードを思い出す。ニューヨークの実話である。
とある地帯が荒廃し、万策尽きた行政が、実験的にジャンキーたちが住み着くようになってしまった空きビルを買い取って、有望な芸術家たちのアトリエ、住居として年間1ドルという破格の家賃で貸し出したのだそうだ。芸術家たちは、喜んで住み着き、そこで各々の作品を制作したり、発表したりし始めた。するとそれを見に来る人たちや住居者を対象とする飲食店やブティックなとが周辺に集まってきた。それらの店は、芸術家とその愛好者を相手にしたので、個性的でセンスが良かった。それを目当てに、更に多くの人が訪れるようになった。
そうして一時は不潔で危険極まりなかった廃墟の町が、ハイセンスな人たちで賑わう、話題のアートスポットに生まれ変わったのだそうだ。
我が国でも、それを実現させるように運動しましょう。文化で町を変えるのです。廃墟を劇場やギャラリーに!
厚木の真ん中に広がる空き地や、巨大な空き家を見るたび、井上さんの熱い言葉が聞こえてくる。
劇作家・横内謙介
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4月19日