厚木市が2015年4月、荻野地区に開園を予定している仮称「健康こどもの森」。どのような植物によって整備地区が構成されているかを探る植物相調査が8月4日(土)から行われる。調査は厚木植物会(長岡恂会長)があたる。
この調査は荻野運動公園の拡張区域約18・2ヘクタールを対象に、整備工事が始まる2013年までに植物相の現況を把握し、貴重種を保全するための資料作りが目的で今回が初めて。
当日は自生している全植物の種名や生育状況、貴重種については個体数などを調べ、標本の採集を行い、植物目録を作成する。調査では減少種などを中心にリストアップを進め、整備が始まる前に市に配慮してもらうように呼びかけていく。現在同会での調査は春、夏、秋と3シーズン予定。約40人いる会員が分担し今回の調査結果の様子を見ながら夏場にかけてさらに1〜2回調査に入る。
調査にあたる厚木植物会の山口勇一さんは「自然と人間との共生を目指し、豊かな里山の生態系が保全されるのが一番。自然をいい形で残していくことができれば」と話す。今後は植物だけでなく、昆虫や鳥などの専門家にも声をかけ、2〜3年間かけて生態系を見ていくという。
仮称「健康こどもの森」は将来を担う子どもたちの豊かな心や健康な身体を育むため、遊んで学べる自然体験活動の新たな拠点を創出するために2009年3月に策定された市の総合計画「あつぎ元気プラン」の一つ。整備に充てる総事業費は概算で約11億円。
市公園緑地課は「自然をできるだけ残していけるように見識のある方に調査を依頼していく」とコメントした。市民からのパブリックコメントは来月以降市ホームページ等で公開する。
なお調査は一般参加も受け付ける。時間は午前9時から12時(雨天順延)。筆記用具、ルーペ、採集袋などを持参。集合は荻野運動公園競技場入口付近。問合せは、山口さん【電話】046・281・1891まで。
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